静岡県浜松市西区の私立認可保育園「メロディー保育園」の保育士ら18人が、
これまでの経営者らのパワハラなどを理由に一斉に退職しようとしている問題で、
同園は14日、同園で保護者説明会を行いました。
また、これまでの経営陣に代わって、今後は学習塾が運営を引き継ぐことが明らかになり、
来年1月以降も現施設で保育を継続する意向を示しました。
浜松市西区のメロディー保育園では、保育士ら18人が今月28日で退職する意向を示しています。
このままでは来月以降、保育園は運営できない状況に陥っていましたが、
14日に開かれた説明会には、同園を運営するエンジェルガーデン代表取締役の高部志保子園長、
経営を引き継ぐヒーローズホールディングス(HH、同市中区)の鈴木克美社長らが出席。
保護者120人が参加したといいます。
HHは全国で個別指導塾250校以上と保育園5園を経営。
鈴木社長は説明会後に記者会見を開き、12日にメロディー保育園の状況を知り、
「約140人の園児を路頭に迷わせるわけにいかない」との思いから経営引き継ぎを申し出たと語りました。
高部園長らは役員全員の退任を承諾し、契約書にサインしたとしています。
また、保護者説明会で高部園長らは保護者に、「迷惑をかけてすみません」と謝罪。
高部園長らの弁護士は会見で、高部園長や夫の高部勉専務取締役に聞き取りをした結果、
子どもや保育士の前で保育士をしかるパワハラや、女性従業員に抱きつくセクハラ、
妊娠中の保育士が体調不良で欠勤した際に不快な発言をするマタハラがあったことを認めたうえ、
保護者や園児に対しても問題ある発言や態度があったとしました。
説明会に参加した複数の保護者は取材に応じており、
「少なくとも1歩は前進かなと思いますけど、まだどうなるか分からないですし」といった声や、
「新しい経営会社に期待したい気持ちもあるが、保育士が集まるか分からない。家族と話し合い、転園や実家に預けることも含めて考えたい」
などの声も上がっていました。
HHは退職届を出した18人に慰留を呼び掛けつつ、全国から保育士を募集して確保を目指す方針。
状況により同社の保育園で働く保育士の派遣なども検討するとしました。
ただ、保育士を何人確保できるかは不透明といいます。
この報道を受け、ネット上からはこんな意見が寄せられています。
「でもどこも人手不足だし、自分とこの園からメロディーに引き抜いたりはできないだろうなぁ。栄養士さんとかも辞めちゃうんでしょ?
あと一月もないうちに人が集まらなきゃ、市が運営を認めないって言ってるし、慰留できなきゃほぼみんな転園だろうなぁ。そうなった場合は3月まで事業停止にして、それまでに人材を集めながら新規の入園を募るのかな。」
「園長さん達が そんなことしなければ起きなかった問題。新しく引き受けて貰える方が見つかったけど、不透明だと、保護者の皆様は安心できない。確証が持てるような方策を考えて欲しいですね。」point 96 | 1
「保育士もピンキリだけど、全国の保育士の処遇改善してあげてほしい。」
などのコメントが寄せられていました。