７月３日、岐阜市内の公立中学に通っている３年生の男子生徒が転落死したとみられる問題に関して、男子生徒の担任が「クラスでのいじめ」が書かれたメモをシュレッダーにかけて、廃棄していた可能性が高いとのことが明らかになりました。

「担任が個人名が書かれた資料ということで、シュレッダーにかけて廃棄したと思われる。担任には隠ぺいの意図はなかったが、訴えの重みを軽くとらえていた。（メモの情報が）共有されていれば、防げた可能性が高いと思っている」－岐阜市教育委員会

岐阜市教育委員会は７月５日午後３時から会見を開きました。

死亡した男子生徒の担任が、他の生徒からの「クラスでのいじめ」が書かれたメモを他の生徒から受け取りながらもその情報を共有せず、メモをシュレッダーにかけて廃棄していた可能性が高いと説明していました。

この問題が発見されたのは７月３日の朝のことでした。

岐阜市のマンションの駐車場で、市内の公立中学に通う３年生の男子生徒が大腿骨と骨盤を折って倒れているのが見つかった後、生徒は出血性ショックで死亡したことが分かりました。

岐阜市教育委員会は７月３日の会見にて、死亡した男子生徒が今年の５月に給食で同級生から嫌いな食べ物を押し付けられたことがあると説明し、その際に、担任の聞き取りに対して、男子生徒は「いじめの認識はない」と回答していたと説明していました。

その後、調査により、担任には今年５月末頃に「クラスでのいじめ行為」を書いたメモが生徒の同級生から提出されていたことが分かりました。

該当メモはルーズリーフ１枚で、死亡した生徒に対して、他の生徒がひどい態度を取ったり、苦手な食べ物を食べさせて、好きな食べ物を奪ったりなどの行為が書かれていたとのことでした。

教育委員会は７月５日の会見の中、担任がメモをもとに死亡した男子生徒や、その他の生徒に指導を行った後、担任は指導が終わったと思い、メモをシュレッダーにかけた可能性が高いと説明していました。

ネットでは…

「クラスでイジメがあると担任の評価が下がるというのは本当なのかな。イジメを明るみにさせたら、その担任は褒められるべきでは。」

「イジメの解決は担任1人ではなく専門家も交えた多職種で解決するべき問題だけど、まずはイジメがあることに気づかないといけない。気づけた先生はきちんと評価されるべきで、責められるなんて本末転倒。」

「いじめを十分認識していた。でも、いじめを止められなかった。いじめを告発するメモなんてなくたって知ってるし、なんとかしなくてはと思っている。でも、どうしようもない。自分の無力さを認めたくない時、人は隠蔽するんじゃないでしょうか？」

「一人でなんとかしようと思わず、そのメモを全教員に見せて学校全体で対応してほしかった。」

「どれだけ軽く捉えていたのでしょう？ ひとつひとつの内容は軽くても積み重なったら…と考えてほしい。」