「中国消費者たちの不買運動に平伏したナイキ 」
スポーツブランド・ナイキは、中国の消費者の不買運動に致し方ない姿を見せました。
BBCなどによるとナイキのジョン・ドナホー最高経営責任者(CEO)は以前、業績発表で「私たちは中国に進出して40年が経過し、そこで最大のスポーツブランドだ」とし、「ナイキは中国のもの、そして中国のためのブランドだ」と述べました。
エイブラハム・リンカーン元米大統領のゲティスバーグ演説を引用したようなドナホーCEOの表現は、中国の消費者を宥めるために平伏したように見えます。
これに先立ちナイキは、中国の少数民族の強制労働の疑いが浮上した新疆ウイグル市から製品や原材料の供給を受けないと宣言し、中国内で不買運動の対象となりました。
これを受け、中国のネチズンたちはナイキの靴や服を燃やす映像をインターネットに掲載したりし、不買運動は短期間で急速に広がっていきました。
このような影響にも関わらず、直前四半期に過去最高の実績を記録したナイキが、中国にああいう姿勢を取ったのは、今は影響がなくても、長期的には中国市場が必要であると判断したためと推測されます。
一方、ナイキCEOの発言以降、ニューヨーク証券市場でナイキは取引中の最高154.19ドル(約1万7400円)を記録し、前日より15%以上急騰しました。
[著作権者VONVON /無断コピー、無断転載および再配布禁止(違反時の法的措置)]