カフェやギャラリー、ヘアサロンとセレクトショップが集まる、眩しい都心のど真ん中。その一角は歴史のある高級住宅地らしく落ち着いた雰囲気で、新旧さまざまな年代の一戸建てが建ち並びます。
一際目を引くのが、漆黒にベタッと塗られた広い壁。その地上3階建ての堂々たる豪邸は、バナナマン設楽統(47)さんのマイホームです。
「つい最近、設楽邸の地盤を支える、コンクリートブロックで造られた『擁壁』を取り壊さなければならなくなったそうです。せっかくのこだわりのデザイナーズハウスなのに、その建築の経緯を巡って、長らくご近所とトラブルを抱えていたみたいです。」と、近隣住民は言います。
振り返れば、設楽統さんの豪邸が落成したのは2017年12月のことでした。
「高級時計のコレクションやお笑いライブのグッズの完成度の高さで知られる設楽さんだけに、マイホームには徹底的にこだわりました。スペインにも事務所を持つ有名建築家がデザインし、室内にはエレベーターや広い吹き抜けがある凝ったつくりで、細部にこだわりすぎて計画よりも竣工が遅れたほどだったそうです。かかった費用も“超一流”で、40坪の土地だけで3億円、上物を合わせると4億円近くという大豪邸です。」と、芸能関係者は語ります。ベンツを格納できる大きなガレージや広い吹き抜けのある堂々たるマイホーム。彼は、これまで苦労をかけた糟糠の奥さんのために新居建築を決めたそうです。
しかしまさに豪邸の建築中に、トラブルが発生していました。
黒一色の設楽邸とは対照的に真っ白の外壁が目を引く新築で、カフェや美容院などのテナントが入居してる3階建てのビルが隣に建ちます。
そのビルと設楽邸の間には、高さ80cm、幅10cm、奥行き20mほど、コンクリートブロックが設置されています。
「そのブロックの『擁壁』がトラブルのもとなんです。そこはもともと一区画の宅地で、分筆した土地を設楽さんとビルのオーナーが購入して、それぞれの建物を建てたんです。2017年の初め、先に建物を建て始めたのは設楽さんでした。その際、土地の売り主が境界標(土地を区別する目印)をもとに『境界線がわかりやすいように、ブロックを積んでおきます』とビルのオーナーに伝え、ビル側の土地の内側に目印のブロックを2段ほど積んだそうです。“ここからこっちはビルの土地なので、工事でも入らないでください”という意味で置かれ、境界標と照らし合わせても、明らかにビル側の土地にありました。」と語るのは、設楽邸に隣接するビルの関係者です。
しかし、その目印のブロックが置かれた領域が、なぜか設楽統さんの自宅の一部になっていたのです。
「工事が進むとそのブロックは取りのぞかれ、その場所には設楽邸の基礎を支える『擁壁』が造られていました。慌てたビルのオーナー側が設楽さんの建築業者に『こちらは私たちの土地です、擁壁を崩してください』と何度要望しても一向に問題は進展しなかった。困り果てたオーナー側は設楽さんの所属事務所に連絡をしたそうです。」と、建設業界関係者は明かします。
すると後日、設楽統さんの事務所関係者からビルのオーナー側に連絡があったといいます。
「ようやく話が進むかと期待したそうですが、設楽さんの事務所関係者は、『設楽は何も知りません。今後、設楽と接触しないでください』と言うばかり。そのため話がますますこじれてしまったようです。」と、先ほどのビルの関係者は続けます。
結局、擁壁が撤去されないまま、2017年12月に設楽邸が完成してしまいました。その後も弁護士を立てて話し合いを進めましたが進展はなく、昨年9月に設楽邸の隣のビルが完成しました。
「ご近所にもかかわらず、当事者の設楽さんが一切話し合いに出てこなかったことに、ビルのオーナー側が相当に不信感を抱いて、こじれてしまったようです。トラブルについて本人が知らないというのはあり得ないわけで、土地をはみ出しているのは明らかに設楽さんサイドなので、一言でも謝罪の言葉があったら、また違ったのでしょう。」と、設楽邸のトラブルは、穏便な話し合いにはならなかったようです。
解決への具体的な道のりはまだ見えていません。「オーナー側は訴訟まで検討していたそうですが、弁護士の話し合いで、6月中旬、擁壁を崩すことまでは合意したようです。でも、それがいつになるか決まっておらず、費用についてもどちらが払うかは明確ではないそうです。」
しかし、擁壁を崩すことによって、設楽邸が傾く可能性があるといいます。
「弁護士の話を聞いて、設楽さんは顔面蒼白だったのではないでしょうか。それこそ壁から何まで工事することになりますので…。設楽さんだって、自らはみ出して家を建てるように指示したわけではないでしょうから“そもそも工事を請け負った建築業者の責任だろう”という言い分もあるのでしょう。」と、ビルの関係者は続けます。
設楽統さんの所属事務所にトラブルについて質問すると、「弁護士に任せているのでお話しできませんが、誠意を持って対応しております。」という回答でした。大豪邸が傾かなければいいですが…。