芸能界きってのおしどり夫婦といえば、やはり 安田成美さんと木梨憲武さんではないでしょうか…。
時間を重ねるうちに夫婦の形も変化していくのが自然だが、木梨さんは 去年彼女に向けたラブソング「I LOVE YOUだもんで。」を発売するなど、30年以上変わらぬ愛妻家ぶりを見せています。安田さんが 19歳の時から交際を始めたというのですが、改めて、馴れ初めから結婚の経緯、夫婦円満の秘訣を聞いてみると…。
「明るくしつこかった…(笑)」ちぐはぐな出会いから夫婦になるまで
――木梨さんと最初に出会った時のことは覚えていらっしゃいますか?
「 最初は映画の撮影だったんです。当時、彼はアイドルのような人気者だったので、「別世界の人!」という感じで、ほとんど話さなかった記憶があります。撮影中も、個人的に憲武さんと話したことは、1度もなかったんじゃないかな。タカさんとは話してたんですけどね(笑)」
――そこから距離が縮まったのは、どういう経緯だったのでしょう?
「 撮影が終わった後に、「ごはんを食べに行きませんか?」って、電話番号を書いたメモを渡されて。当時はそれがどういう意味か分からなくて、最初はピンとこなかったんですよね。」
――携帯電話もなかった時代で、木梨さんはずっと安田さんからの電話が来るのを何日も家で待っていたと話されていましたよ。
「 電話番号を渡されたのが、ちょうど私と憲武さんの撮影が終わるちょっと前だったんですよね。てっきり、その日他の方の撮影が終わるまで、食事をして待ってようって言ってるんだと思ったんです。」
――なるほど(笑)。勘違いしていたんですね?
「 そうなんですよ。でもいざ撮影が終わったら「もう食べたよ」って言うから、「何この人⁉」って(笑)。初めは、ちぐはぐな2人でした。」
――そんなお2人がお付き合いをされるようになったのは、なぜ?
「 しつこかったんです(笑)。もう全然めげないんですよ!すごいガッツがあるなって、でもそこが素敵かもと思ったんですよね。断っても全然暗い感じじゃなくて、「じゃあさ、どうする?」「いいから、いいから」って。その明るさに、珍しい人だなと思って興味を持ち始めたんです。」
――その後お付き合いを続けられて、結婚する前にプロポーズの言葉はあったんですか?
「 なかったと思うんですよね。付き合いが長くなって、私は早く子どもが欲しかったので「どうする?」って聞いたんだと思います。それで結婚することになったんじゃないかな。」
――木梨さんは、「まだですか?」「ダメですか?」と、何度もプロポーズしたとおっしゃっていたそうですが(笑)。
「 アハハ! じゃあ、私が聞いてなかったのかな? 記憶にないですね(笑)」
「ずるいほど”生き上手”な人」楽しむ力と自分を信じる力が強い木梨さん…
――長年一緒にいて、印象に残っている出来事はありますか?
「 憲武さんは、誕生日とか、セレモニー的なことにあまり興味がないんですよ。でも、これは絶対にプレゼントしたいと思うと、「どうして急に⁉」っていうタイミングで贈ってくれたりします。そういうところは、男っぽいなと思いますね。」
――実際にどんなプレゼントだったんですか?
「 一番初めは、白いバッグでした。私が仕事で長期のロケに行っていて、帰ってきたらテーブルの上にドーンと置いてあって。箱から出してあって、袋に「プレゼント!」みたいにマジックで書いてありました(笑)」
――木梨さんは天真爛漫で「家の中で一番子ども」と自著に書かれていましたが、そういう部分は昔から変わらないですか?
「 変わらないですね。憲武さんはすごく“生き上手”な人だと思うんです。意識的にそうしているわけではなく、聞きたくないことや、遭遇したくないもののところにわざわざ行かないというか。自分が過ごしやすいように生きるのがとても上手で、しかも相手を傷つけることなくやってしまう。天性だと思いますし、ずるいなーって嫉妬しちゃうくらい。」
――アートや歌手活動など、進化をやめない方という印象もあります。
「 本当に才能豊かで、素晴らしいなと思いますね。何をやってもできるから。なんでかなと思って見ていると、楽しむ力と、自分を信じる力が強いんですよね。そのパワーはすごいなと思っていつも見ています。ライブの時も、全然緊張しないんですよ。」
――よく観に行かれていたんですか?
「 苗場でのとんねるずのライブに、よく行っていましたね。緊張しないから、本番直前までずーっとしゃべってるんですよ(笑)。でも憲武さんと貴さんがステージに出てくると、そのパワーって本当にすごくて。迫力があって、おもしろくて…。私、とんねるず大好きなんです。」
安田さんが 2月に発売した自著『日々を編んでいく』(宝島社)では、木梨さんは「機嫌のいい人」と綴られていました。
「自分で自分の機嫌をとることができて、何事も楽しむ力がすごい」と語る安田さん。
結婚して25年以上が経つなかで、2人の間にルールはほとんどないそうですが…
「 強いて言うなら、すぐ言葉にする。『おはよう』とかは当たり前、『ありがとう』、『ごめんね』はなかなか言えないときもあるけど…どちらかといえば言わせる感じ(笑)。それでだいたい大丈夫」という。また、「嫌なことがあっても一度留めて、冷静になってから話し合う」ことで、安田さんはケンカをすることもほとんどないと言います。point 341 | 1
最後によりよい夫婦関係であるための秘訣を伺うと…
「思いやっていれば相手も思ってくれるので、気持ちをいつも伝え合う。そんな毎日の繰り返し」と安田さんは語りました。
いつまでも変わらない穏やかなオーラと優しい笑顔を放つ彼女の存在が、知らず知らずのうちに 木梨さんを 機嫌よくしてしまっているのではないでしょうか…。