野菜売り場を歩いていると、まるで幾何学模様のような不思議な形の珍しい「ロマネスコ」という野菜が並んでいることがあります。
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冬場にかけて出回る品種で、植物の分類としてはカリフラワーの一種です。色は鮮やかな黄緑色で、根元に近い方はクリーム色のような淡い色をしています。最大の特徴はカリフラワーやブロッコリーと違って先端がとがっていることで、まるで森林のような感じに見えます。サンゴ礁に例えられることもあり、世界一美しい神秘の野菜と言われ、見た目がきれいなのでレストランでも好んで使われます。
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ロマネスコは栄養素豊富
ロマネスコは栄養素も豊富で、ベータカロテン、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、カルシウム、カリウム、鉄、食物繊維などを含んでいます。特にビタミンCの含有量は野菜の中でもトップクラスで、熱に強い性質を持っているため茹でたり焼いたりしても栄養価が失われることがなく、効率よく栄養補給ができます。
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味は優しい甘みがあって、カリフラワーよりもクセがなくさっぱりしています。加熱すると甘みが増すので、茹でてシチューやスープに入れたり、じっくりと焼いてお肉料理の付け合わせにしたり、グラタンやオーブン焼きもおすすめです。
ロマネスコの原産地はどこ?
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ロマネスコの原産地はイタリアのローマ周辺地域なので、イタリアではとてもポピュラーな野菜です。日本でも近年栽培されるようになり、主に群馬県、茨城県、千葉県など関東地方と北海道で作られていて、12月から2月頃にかけて全国に出荷が行われます。冷蔵庫の野菜室で1週間くらい保存できるので、毎日いろいろな料理に使えます。カリフラワーやブロッコリーと同じように軽く下茹でして冷凍することも可能です。本場イタリアではロマネスコのピクルスやサラダなどもあり、新鮮なものなら薄くスライスして生でも食べられます。
オシャレなメニューを作ってみましょう
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ビタミンやミネラルを豊富に含む野菜なので、美肌効果や整腸作用、高血圧や動脈硬化の予防、免疫力アップなどさまざまな健康効果があるのも魅力です。見た目が可愛いので子供も喜んで食べてくれて、株を小分けすると一つ一つがまるで木のように見えるため、クリスマスツリーに見立てて食卓を飾るのも素敵です。昔は珍しい野菜でしたが、最近は国内でも知名度や人気が高まっているのでスーパーでも普通に見かけるようになりました。いつものカリフラワーやブロッコリーに飽きてきたら、ロマネスコを使ってちょっと変わったオシャレなメニューを作ってみましょう。