美術館連絡協議会と読売新聞オンラインによる新企画「美術館女子」が、開始早々SNS上で大きな批判に晒されています。初回ナビゲーターは小栗有以さんが務め、東京都現代美術館を訪れさまざまなアートを紹介しています。しかしこの企画が、女性らを中心に「不快だ」などと批判されて炎上中のようです…。
『美術館女子』とは『AKB48』のメンバーが各地の美術館を訪れ、「写真を通じてアートの力を発信していく」企画。
しかし、この企画に対し、6月12日の公開後の週末、SNS上では批判の声が相次いだのです。
理由の1つは〝美術館女子〟というネーミング。〝リケジョ〟や〝山ガール〟〝歴女〟などに続いて、また「○○女子か!」との指摘が。
「もとから好きなのにいつの間にか勝手にカテゴライズされて、流行に乗っていると思われるのが嫌」という意見もあがっています。
2つ目の理由は、企画内で紹介されている写真がすべて‟アートを背景に、小栗を撮ったもの”であること。
小栗さんのセリフで「身近にこれほどぜいたくなインスタ映えスポットがあるなんて」というも紹介されているので、美術鑑賞とは異なる目的で美術館を訪れる人が増えるのではと懸念されています。
逆を言えば、美術と縁遠い人にもその魅力を知ってほしい、というコンセプトもあるのだとは思われますが、あまり歓迎されていないようです。
そして、3つ目の理由として、そもそもなぜ芸術に縁遠いと自ら公言している小栗さんを起用したのか、という点。
ある程度精通した人物の紹介であれば見方が変わったというもの。例えば、小栗さんが『死の海を行く』という作品をバックに写った1枚については、さまざまな考察が上がっているようで….。
『死の海を行く』のモチーフは男根だそうで、小栗さんはこの作品について「パワーに圧倒されました」とコメントしています。
彼女がアイドルであるだけに、この点だけはさすがに女性からも同情の声があがっています。
今回の企画は美術館やアートはただの背景に過ぎず、アイドルの可愛さ、魅力が中心となっているようです。
そこには、美術館という空間やそこにある美術作品との出会いによる新たな発見、美術を観る者の感動や思索が、伝わってこず、『アートの力』の発信が視覚化されていないと。
いっそのこと「アイドルが行く美術館巡り」をコンセプトとしていたら、ここまで炎上することはなかったのかもしれません…。
ネット上では、以下のような様々な反応が寄せられています!
《美術は女には分かりにくいと思われているようで嫌です》
《○○女子ってあおって何かをはやらせるのもう飽きた》
《絵の前でポージングしてインスタ映えとか本当に迷惑!》
《アートを女性目線で、とか言ってるけど、これただのAKBファン向け企画でしょ》
《せめて美術館好きの子を使ってくれないかな…》
《男根モチーフって知ってたら、笑顔で写っていられなかっただろうな》