人が人を食べる行為、カニバリズムはタブーとされていますが、古来より人食いの記録は多く残されています。死者への愛着や儀式的な意味合い、饑餓によるものや敵対する対象を殺害し復讐を果たすという意味の食人。古代中国には人食いの習慣があり、三国志の英雄、劉備玄徳が宿泊した家でふるまわれた肉が、主人が接待のため殺した妻の肉だったという逸話があるのです。近年の人食い事件は、倒錯した性癖をもつ精神的に異常性をもつ犯人がほとんど、人肉料理を美味しいと証言しているのです。
アメリカ史上最悪と言われた人食い事件
写真:カラパイア
「ミルウォーキーの食人鬼」と呼ばれたジェフリー・ダーマーは、1978年から13年の間に17名の青少年を殺害しました。
ジェフリーは、見た目はハンサムで礼儀正しく内気なゲイの青年。好みの青年を部屋に連れ込み、手錠などで自由をうばって殺害。死体を陵辱した後にバラバラに解体し、人食い行為に及んだのです。
1991年に18人目の犠牲者が、逃亡に成功したことから事件が発覚。
警官が踏み込んだとき、悪臭と蠅が飛び交う部屋の冷蔵庫には、犠牲者の頭部と肉片や内臓を入れたビニール袋。室内の大きなポリ容器からは塩酸で溶かされた3人ぶんの胴体、キャビネットには7つの頭蓋骨。キッチンのトマトソースのスープ鍋には2つの脳が浮かび、床には切断された指と犠牲者の皮が散らばっていたのです。
「ブルックリンの殺人鬼」と呼ばれたアルバート・フィッシュは400人以上の子供たちを殺害したとされる、アメリカの犯罪史上最悪とされる殺人鬼です。
写真:商人の寝言
見た目は穏やかで一見、品がよいこの老人は、倒錯したサドとマゾの性癖の持ち主でした。身体にクギを何本も突き刺し、痛みに快感を得るマゾヒスト、そして獲物となる被害者には残虐なサディズムを発揮します。被害者を縛り上げ、クギを打ち込んだ鞭で打ち、生きながら顔を切り刻んだのです。
「私の妹の誕生パーティに招待したい」と言葉巧みに家族を騙し、連れ去られた10歳の少女は、行方不明から数年後、家族のもとに届いた手紙には、少女を殺しバラバラにして、オーブンでローストして食べたなど人食い料理の詳細が記されてました。
この手紙の刻印がきっかけで、最悪の殺人鬼の逮捕に至るのです。
もっとも恐ろしく、残虐なロシアの人食い事件
写真:Fun Science
写真:Fun Science
2017年9月、ロシア南部の北コーカサス西部に位置する都市クラスノダールで、史上最悪とされる人食い事件が発覚しました。道路工事現場に落ちていた携帯電話から、バラバラの女性の遺体の前で自撮りした男の画像が見つかり、この女性の遺体が翌日、付近にあったカバンの中から発見されます。
この女性殺害の容疑者として逮捕されたのは、同市の士官学校の寮に居住していた、住宅修理業のドミトリー・バクシェーエフ(35)と、その妻である看護師のナタリア(42)の夫婦でした。
警察の捜索で彼らの部屋から出てきたのは冷蔵庫からは冷凍された人肉、ガラスのビンに詰められた加工された人の手の塩漬け、さらにオレンジとともに、皿に盛り付けられた生首のオードブルなどのおぞましい画像、人肉を使う料理のレシピも発見されます。夫婦は18年の間に30人以上を殺害し、その肉と食べていたというのです。
ロシアの人食い殺人鬼には、52人もの女性や子供を殺した「ロストフの切り裂き魔」と呼ばれたアンドレイ・チカチーロも知られています。
写真:YouTube
チカチーロは犠牲者を痛めつけ残虐に殺すことで、性的興奮を得ていました。刃物でめった刺しにした被害者の遺体を損壊し、その場で食べたり持ち帰り調理して食べていたと言われます。人数ではチカチーロには及ばないものの、この夫婦は被害者の遺体を材料にミートパイを作り、自らが働いていた士官学校の生徒に販売していたというのです。何の良心の呵責もなく30人もの人を殺して肉を捌き、さらにその肉を無関係の人に食べさせていたのだとしたら、まさに最悪と言える人食い事件でしょう。point 228 | 1
まとめ
写真:カラパイア
ロシアでは、近年人食い事件が多発しています。
2009年には、切り刻んだ遺体をケバブにして屋台で販売していた事件、2011年には出会い系サイトで知り合った男性を殺害して、ハンバーグやソーセージにして食べた調理師の男。殺人者たちは、人肉のレシピや加工方法にもこだわるのです。
写真:我輩は桃太郎である
写真:Odakyu OX
写真:楽天市場
一説によると人の肉の細胞組織はニワトリの胸肉の構造とほぼ同じ、牛肉の繊維にも似た部分があるとも言われます。
写真:famimo
写真:Gigazine
気になる味はラムと豚肉を合わせたような味、
写真:アマゾン
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写真:写真AC
またはイノシシの肉の味に似ているとも言われています。
写真:照本食肉加工所
しかし、人肉はまさに禁忌の味、どんなに美味しいと言われても、ご遠慮させていただきたいものです。