香港では警察とデモ隊の衝突が今もなお続いていて、深刻な状況となっています。そこで、11月17日、九竜地区の香港理工大のデモを見に行った東京農業大学3年の井田光さんが逮捕されました。このニュースを受け、大学生に対して「軽率だ」という批判が殺到すると、香港の民主活動家・周庭(アグネス・チョウ)さんが自身のTwitterで反論する意見をツイートしました。
逮捕された井田さんは、2日後の19日深夜に釈放されましたが、メディアの取材には「こっちは何もやっていない。石も投げていませんし、ただ見に行っただけなのに」と、逮捕された理由がわからないと答えています。他にも、デモの現場となった香港理工大学の中に入った際に「拘束されたときに殴られたり、蹴られたりとかはされた。背中の方を蹴られたり結束バンドでつなげれられた時なんですけど」と、周りにいたデモ隊と一緒に暴行されたことを明かしています。point 273 | 1
一方で、「警察署では手荒なことはされなかった」と説明していますが、「(一緒に拘束されていたのは)ほとんどが未成年。10、16歳とか、そういう人たちが多くて。一緒に捕まったデモ参加者を早く釈放してほしい」と訴えました。ネット上では、井田さんに対して「見に行ってはダメ」「飛んで火にいる夏の虫とはこのこと」「日本人がお花畑なの世界に晒したようなもん」「自業自得」「テレビで見てどんな状態か知っているだろうに。」「真剣に運動している人たちとそれを阻止しようと真剣にやっている警察を冷やかしで見物に行ってるんだから、それくらいで済んで良かったと思うべき」などと批判が殺到しました。point 340 | 1
事実、観光の目的で香港に訪れたという井田さんは、香港の状況を日本にいる時に知り、「見たい」という気持ちが芽生えていたといいます。20日夜に日本に帰国した井田さんにけがはなく、体調も問題ないとのことです。これを受けて、香港の民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)さんが、11月20日に自身のTwitterで「なぜ日本人の皆さんが香港警察の暴行よりも、被害者である日本人大学生を批判しているのか理解できません」と、井田さんの記事を引用した形で反論しました。point 286 | 1
私は正直、なぜ日本人の皆さんが香港警察の暴行よりも、被害者である日本人大学生を批判しているのか理解できません。何もしていなかった彼は、本来逮捕される理由はありません。実際、デモのない場所でも、香港警察は暴力や権力を乱用をしますので、現場に行かなくても逮捕されるリスクがあります。→
ADVERTISEMENT — 周庭 Agnes Chow Ting ? (@chowtingagnes) November 20, 2019
アグネスさんは、「香港警察に逮捕された日本人大学生が釈放されました。皆さん、この大学生を批判するより、警察の不当逮捕をもっと批判すべきです」と主張した上で、「何もしていなかった彼は、本来逮捕される理由はありません。実際、デモのない場所でも、香港警察は暴力や権力を乱用をしますので、現場に行かなくても逮捕されるリスクがあります」と指摘しました。続けて、「そのリスクを作ったのは被害者じゃなく暴走した公権力です。警察が正当な理由がなく逮捕することも、私刑で殴ることも、不当な行為です。この責任を取るべきなのは、被害者じゃなく警察と政府です」とアグネスさんは訴えています。point 337 | 1
この意見には、「日本人としては、香港の問題に対し、現在の状況を把握できるだけの情報がありながら、日本の大学生が軽率な行動をとったことに批判をしているのですよ。」「自分側(日本)にミスがあればまずそれを改めてから相手(外国)を非難するのが日本人ですからね。行動的にも軽率、心情的にもただの興味本位となれば非難されるでしょう。」「香港警察と日本人大学生、どちらが悪いのかと問われれば確実に香港警察だけど、だからこそ自分の身を守る行動は必須。彼にはそれが欠けていた。」などの意見が寄せられています。point 303 | 1