身長46cm体重5㎏の23歳男性…

1995年生まれの男性。普通なら、23歳の成人男性ですが彼の姿は『赤ちゃん』そのものでした。

1995年。インドのパンジャブ州で生まれたマンプリート。彼は、生後6カ月を過ぎる頃、ある異変が現れました。それは、成長が止まったことでした。両親は、すぐに医者に診せたものの「そのうちまた、育ちはじめるだろう」とだけ言われました。しかし、そうではなかったのでした。

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両親の元を離れ…

両親は小さな牧場を経営しておりましたが、決して裕福ではありませんでした。、それでも機会があるたび、息子を連れてさまざまな病院に診てもらっていました。しかし、「甲状腺になんらかの異常がある」、「レアケースである」ということ以外わからず、精密検査を受けるには経済的な理由で叶いませんでした。

話したり、歩いたりする以前に成長を止めてしまった彼を見て、両親が受けたショックは計り知れませんでした。やがて、貧しさゆえにマンプリート君の世話を適切に行うことが困難になった両親は、インド北西部の都市ヒサールに住む叔父夫婦のもとへ息子を委ねることにしたのでした。

叔父夫婦に引き取られたマンプリートは、新天地の生活によく適応しました。よちよち歩きしかできない彼を、叔父夫妻は抱き上げてどこへでも連れて行きました。よく接してもらい、マンプリートは叔父夫婦の姿が見えなくなっただけで泣き出すような甘えん坊となるほど懐きました。「赤ちゃんのように笑うんです。そして、めったに悲しい顔をしません。唯一、犬や他の動物が吠えたときだけ、怖がって泣き出しますけどね。家に来客があれば、進んで仲良くなろうと微笑みかけるんですよ」叔父夫婦point 284 | 1

ヒンズー教の神の化身?

マンプリートはよく笑い、泣き、叫びます。実際は23歳の男性ですが、姿・行動は1歳の赤ん坊のようです。

しかし実家に連れて行ったときは、泣き叫んで帰りたがるといいます。両親と住んでいた田舎では、彼のことをコビト呼ばわりしていたというから、因習にとらわれた田舎で、好奇の目にさらされて生きるくらいなら、都会で多少は経済的余裕のある叔父夫婦に溺愛され育てられたほうが彼のためなんでしょうか。それに、近所の人たちは、彼のことを『ヒンズー教の神の化身』だと信じて疑わないそうです。point 240 | 1

小人症？

彼の姿がメディアで話題となり、一部の専門家は、マンプリートの病状を「ラロン症候群」ではないかと指摘しています。世界で300例しかない小人症の一種で、非常に特異な遺伝子変異が原因とされている病気です。子どもの成長に重要なインスリン様成長因子1（IGF-1）というホルモンの欠如によって起こり、手足がむくみ、大きな頭にシワシワの顔が特徴だといいます。