マキシムドパリと言えばフランスのパリで100年以上の伝統を持つ老舗のレストランです。1890年代に本店がオープンし、当時からパリの上層社会で話題になっていました。特にパリ万博に合わせて作られたアールヌーボー調の豪華な室内装飾は世界中で注目され、紳士、淑女が集まる社交界の中心としての役割も果たすレストランになりました。一流のワインと料理を堪能するために政治家や経済界の重要人物、映画俳優、作家、音楽家などあらゆるセレブが集い、小説や映画、シャンソンの歌詞などにも登場してマキシムドパリはますます知名度を上げていきました。
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日本では、1966年に本場パリのレストランを再現したマキシムドパリが銀座にオープンし、老舗のフランス料理店として親しまれていました。特にスイーツはレベルが高いと評判で、ケーキショップがデパ地下や空港などに次々とオープンし、レストランに行かなくても本場の味を楽しめるのが魅力でした。フランスらしい濃厚で凝ったケーキの数々はスイーツ好きの女性を中心に不動の人気を誇っていて、バレンタインやクリスマスには売り切れになるお菓子もありました。
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そんなマキシムドパリが、2015年6月30日に長年の歴史に幕を下ろして閉店することになり、最終日にはお店にファンが殺到する騒ぎになりました。特に看板商品だった「苺のミルフィーユ」はなくなってしまうのを惜しむ声が多く、もう食べられなくなるのを嘆くファンが大勢いました。
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そんな要望を受けて、2017年9月から銀座の「GINZA SIX」にある13階の多目的ラウンジ「THE GRAND GINZA」内で苺のミルフィーユが復活することになりました。マキシムドパリの味をそのまま忠実に再現していて、当時の総支配人・初代パティシエの監修で作られています。フレッシュな苺をたっぷり使い、カスタードクリームは卵の香りとコアントローの香りが絶妙で舌触りも抜群です。サクサクに焼き上げたミルフィーユ生地は香ばしくて、こんがりローストしたスライスアーモンドも飾られています。
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マキシムドパリの苺のミルフィーユは「ナポレオンパイ」という名前で知られていて、人気少女漫画作家の一条ゆかり先生の作品に登場したことで一気に知名度がアップしました。当時から憧れていた女の子も多く、現在も懐かしむ人がたくさんいます。今回銀座で苺のミルフィーユが復活したおかげで、レストランはなくなってしまっても看板商品のスイーツを再び味わえるようになったので安堵しているファンの声も寄せられています。ラウンジは11時から23時30分まで営業しているので、銀座でお買い物をしたとき立ち寄ったり、ディナーのあとでスイーツを食べたり、パリの社交界のようなオシャレな気分で憧れのケーキが食べられます。
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苺のミルフィーユは単品が1200円、コーヒーや紅茶など好きな飲み物をチョイスできるドリンクセットなら2000円です。もっとフランス貴族のような気分になりたい人には2500円のシャンパンセットもあるので、甘酸っぱい苺と上品なカスタードクリームが香り高いシャンパンと調和して極上のひとときを味わえます。スイーツ好きの女子同士で行ったり、デートのロケーションに使ったり、自分へのご褒美として一人で楽しんだり、いろいろな機会に使えそうです。
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マキシムドパリは残念ながら国内では閉店してしまいましたが、伝説のスイーツ「苺のミルフィーユ」は復活して銀座で食べることができるので、当時からファンだった人も新しく「ナポレオンパイ」のことを知って興味を持った人も足を運んでみましょう。混んでいることも多いので、早めに行動するのがおすすめです。