ついに改元が行われ、新しい時代の幕開けとともにお祝いムードの日本。平成を彩った才能豊かな司会者は多くいましたが、その中でも天才と呼ばれる松本人志は、同じく天才と呼ばれる明石家さんまについて以前自身のラジオ番組の中で「嫌い」と言い切りました。しかし、そこには松本の深いお笑い論があったようで・・・
松本人志と言えば自身の冠番組である”松本人志のすべらない話”でもそうであるが、とにかくよく笑うイメージがある人が多いのではと思います。後輩のボケにも話しにもよく笑い、松本が笑うから笑ってしまうようなシーンも多く見られます。
対して、さんまは、相手のボケに一切笑わず、自分以外から笑いが生まれることを嫌がると言います。現にさんまの番組はさんまが中心に立ち、ゲストをいじって進行し笑いを生むスタイルが多いように思います。
これに対し松本は、「そのやり方はハッキリ言ってズルい」「俺はそういうやり方は嫌いやから」とし、「スタジオになるべく多くの笑いがあった方が良い」「お前もお前で笑いを奪え、俺は俺で笑いを奪いにいくから、っていう姿勢でやりたい」と自身のラジオ番組内で語っていました。大物司会者な2人なだけにそれぞれのやり方にお笑い論があり、そのお笑い論の違いから不仲と言われてしまうようです。point 340 | 1
しかし、松本の相方である浜田にも“暴力”でゲストをまとめるという一種の風物詩のような荒技が確立した異端児です。
ダウンタウンが司会を務めていた音楽番組「HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP」でのある逸話をテレビ紙のライターはこう語っています。
「出演したミュージシャンの間では、“浜田に頭をド突かれると売れる”とのジンクスがいつしか蔓延し、次第に自らすすんでボケ倒すことで浜田からのド突きを頂戴する者も現れるほどでした。コンビではなく単独でのテレビ出演時には主にアスリートや役者といった、松本人志が幅を効かせるお笑いの世界とは距離を置いた分野で“ド突き進行”を披露した浜田は、ボキャブラリーや知性を生かした“ひねった笑い”ではなく、引っ叩くことを売りにするという我流に執心する姿はまさしくパイオニアともいうべき新手のスタイルだったと言えるでしょう」point 309 | 1
感謝祭という難しい番組の司会を務め続ける今田耕司や、その今田耕司を育てたダウンタウン、そして独自のスタイルを貫く明石家さんまなど、平成を彩った多くの司会者達につづく、新たな司会者は令和に現れるのでしょうか。