「雅子さまの笑顔を拝見できて、とても幸せです。皇后となられて新潟に来てくださって、本当に嬉しいです」
9月16日と17日、新潟県を訪問された天皇陛下と雅子さま。両陛下の宿泊されたホテルの近くに住む石山イチ子さんは、2日間で3回も両陛下を拝見することができたといいます。
「雅子さまが結婚される前に、ご両親とお墓参りで新潟に来られたときにも、お迎えをしました。26年ぶりのことで、感激しました」
新潟県は、雅子さまの父・小和田恒さんの出身地です。村上市には曾祖父の生家もあり、小和田家では年越しに、村上市名物「塩引き鮭」を食べるのが恒例になっていたほど“故郷”を大切にしてきました。
「雅子さまが新潟から帰郷された翌日の18日は、恒さんの87歳の誕生日でした。大勢の市民の歓迎を受けての“故郷凱旋”は、最高の誕生日プレゼントになったことでしょう」と、皇室ジャーナリストは語ります。
恒さんは外務省を退官後、オランダのハーグにある国際司法裁判所で判事や所長を歴任しました。昨年6月に退任し、現在は妻・優美子さんとともに都内で暮らしています。そんな恒さんは、近ごろある決断をしていたといいます。
「実は、恒さんは最近になって運転免許を返納したそうです。今年4月には池袋の交差点で、当時87歳の男性が運転する自動車による暴走事故がありました。運転していた飯塚幸三氏は旧通産省の工業技術院長も務めた人物。恒さんの1歳年上です。同世代の元高級官僚が引き起こした事故をきっかけに、自分も免許返納を……、と決断したのかもしれません」と、宮内庁関係者は語ります。
この暴走事故の発生以後、運転免許証の自主返納をする高齢者が増えていることが報じられており、事故発生翌週に運転免許証を自主返納した人は都内だけでも1200人にのぼったほか、同年のゴールデンウィーク明けの3日間でも都内で1200人以上が自主返納をしていたそうです。
「小和田家は例年、夏になると一家で軽井沢の別荘を訪れています。現地での運転も、もっぱら妻の優美子さんや、雅子さまの妹の節子さんが担当しているそうです」と、皇室ジャーナリストも証言します。
雅子さまはここ数年、ご実家には里帰りされていないようです。ただ、今年5月1日の御代替わりの儀式にはご両親や妹の礼子さん、節子さんが招待され、雅子さまを見守っていました。
「恒さんの免許返納という決断も、雅子さまを心配させまいという心遣いではないでしょうか」と、皇室ジャーナリストは言います。
皇后となった娘のために……。その気持ちは、離れていてもきっと伝わっているはずです――。