女性雑誌の代表格 anan は、マガジンハウスが発行する女性誌です。1970年に創刊「全ての女性の好奇心に応える」をテーマにしたウィークリーマガジンは、旬の俳優やアイドル、タレント、スポーツ選手などの特集に加えて、ファッションや映画、占いなど、20代の女性が関心を持つテーマを幅広く取り上げています。また時代の流行をいち早くキャッチするため、若年層から中年女性まで支持者も多いです。そんな anan は、セックス特集が有名ですよね。思わず男性も見入ってしまいそうなセックス特集のエロさが、注目を集めており、女性のエロ本と呼ぶ方もいるほどです。ここでは anan がセックス特集を続ける理由を考えていきましょう。
anan でセックスを取り上げたのはいつごろから?
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まずanan は、いつからセックスを取り上げるようになったのでしょうか、気になりますよね。 anan がセックスを取り上げるようになったのは、なんと創刊年でした。70年8月20日号では、恋愛連携の多いミック・ジャガーをスーパーセックス人種と位置づけるなどやりたい放題!彼の性器にまで言及するほどでした。そして71年1月5日号では、有名人の妻に夫のセックスの採点をしてもらうアンケートを送りつけるなどしています。また同年1月20日にはレズビアン特集を組むなど、 anan がセックスを取り上げるのは最近のことではなく、創刊以来の「伝統」だったことがわかります。point 365 | 1
現在まで続くセックス特集号が始まったのは?
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大々的にセックス特集を組むようになったのは、1983年5月6日・13日合併号からです。当時のトップアイドル郷ひろみさんを起用しセックスを想像させるようなポーズをした表紙が話題を呼びました。1985年4月5日号のセックス特集に合わせて「このひとならSEXしてもいい、SEXしたい男ベスト10」を発表するなど、後の「抱かれたい男ベスト10」につながる企画も組まれています。では、本題である「ananがセックス特集を続ける理由」を考えてみましょう。point 317 | 1
売上が伸びるから!
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セックス特集号は、いつもよりも売上が良いことも続ける理由ではないでしょうか。セックス特集を組むだけで売上が飛躍的に伸びると指摘されているので、編集部や出版社としても止める訳にはいきませんよね。毎週のように特集すると情報も枯れ、読者も飽きてしまいます。しかし1年に1度のセックス特集であれば、情報も新鮮ですし爆発的に売上が伸びるので、経営的にも歓迎されているのではないでしょうか。
女性が関心を持つビューティーを追求するため!
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女性の関心は既婚・未婚者で違ってきますが、おおよそファッション、ビューティー、お金が上位にくる傾向が共通しています。anan のセックス特集号が、他の雑誌と異なるのは「きれいになる」というビューティーをテーマにしていることです。充実したセックスをしたい、もっと綺麗になりたいという女性の興味や関心を集めていることも、特集が組まれ続ける大きな理由だと考えられます。
創刊当時からのテーマだから!
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「全ての女性の好奇心に応える」を目指した女性週刊誌であることも理由の一つかもしれません。一般的には口にしにくいし、相談するのは恥ずかしいけど、誰もが悩みを持っているのがセックスですよね。男性本位のセックスで満足できなかったり、不満を抱えていたり、疑問に持っている女性たちの根強いニーズに応えるという目的もあると考えられます。
ビューティーとセックスを融合した先駆者でありつづける!
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ananは「きれいになる」と「セックス」という2つのテーマを融合することで、他の雑誌との差別化に成功し、30年近くも続く、一大企画を作り上げたセックス企画の先駆者です。それまで一般的であった男性から見たセックスではなく、女性から見たセックスという発想の転換に成功した稀有な例といえるでしょう。この先駆者としての立場もまた、セックス特集を続けることへの強いこだわりがあるように感じられます。
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ananは、なぜセックス特集を続けるのか?を考えてきましたが、いかがでしたか。創刊当時からセックスを積極的に取り上げてきた anan にとって、セックス特集は伝統であり、売上に貢献し、創刊テーマを実現に寄与しています。また美しくあり続けたいという女性の永遠のテーマへの取り組みの一つとして、セックス特集を続けているのではないでしょうか。