大女優として亡くなる寸前まで活躍していた野際陽子さんですが、見た目もきれいで若々しく、実年齢である81歳とはとても思えないほどでした。そんな野際陽子さんが亡くなったのは2017年6月13日のことでした。死因は肺腺がんで、がんであることが発覚したのは3年前である2014年のことだったといわれています。元々はNHKアナウンサーとして活躍していましたが、1963年から女優に転身し、実力を発揮していました。
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亡くなるギリギリまで闘病していた野際陽子さん
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野際陽子さんは亡くなるギリギリまで闘病していることは隠し、明るく気丈に女優として演技に集中する毎日を送っていました。ところが亡くなる1か月前の5月8日にガンの闘病生活の中で免疫力が低下していることもあり、肺炎を併発してしまいました。そこで入院をしてとにかくまずは肺炎を治そうと必死に頑張っていたのです。入院してからは一進一退の状況が続いていましたが、病に打ち勝つことは難しく、永眠しました。
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ガン闘病中だった3年間で2度手術を行い、抗がん剤治療なども行っていました。2014年に発覚した時に一度手術を行って様子を見ていましたが、残念ながら2015年に再発したことがわかり、そこで再び摘出をするための手術を受けたのです。自分の辛さは押し隠し、現場では症状などについても語ることはなく、演技にのみ集中をしていたのでした。
肺腺がんは初期の頃はほとんど自覚症状を感じない
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野際さんの死因となった肺腺がんは初期の頃はほとんど自覚症状を感じることがなく、発見が遅れがちになりやすい病気だといわれています。野際さんの場合は比較的発見自体は早かったので摘出手術を行ったのですが、翌年に再発するという結果になっています。この病気は特に女性に多いので、40代以降になった時にはできるだけこまめに検査を受けて早期発見できるようにしておくほうが良いといわれています。入院するギリギリまでモルヒネを打ちながら出演するドラマの撮影をしていたほど女優としての責任感も強く、遺作となったドラマのことも気にかけていたといわれています。
老若男女を問わず愛されていた野際さん
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野際さんのパワフルな演技は老若男女を問わず、愛されていました。彼女が亡くなって初めて年齢を知って驚いたという方も少なくありません。どんな種類のガンであるかに問わず、モルヒネを打たなければ日常生活を送るのが難しいレベルということは痛みも耐え難いほどのものだったとわかります。あくまでも最後まで女優として生き、人々の心の中に素晴らしい女優としていつまでも残ることでしょう。