現在、65歳以上の高齢者のうち、10人に1人の割合で認知症にかかるとされています。認知症は本人だけではなく、家族にまで負担をかけてしまう病気です。果たして認知症は予防できるでしょうか?今回はそんな認知症の予防法について紹介していきます。
認知症は予防できる?
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認知症の種類
認知症にも種類があります。認知症は退行性、脳血管性、その他脳疾患の3種類に分類されます。まず、退行性の認知症はアルツハイマー病、前頭側頭型認知症、るいそう病、パーキンソン病などが挙げられます。最も知られているのアルツハイマー病は退行性認知症に該当し、全体の認知症患者の約70~80%を占めるほど頻度が高いです。退行性の認知症は遺伝と年齢が深く関係します。
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次に脳血管性の認知症ですが、脳梗塞と脳出血があります。脳卒中により脳梗塞や脳出血の症状が現れますが、だからといって全てのケースが認知症につながるわけではありませんが、脳卒中により脳の損傷が進行し、認知症にかかることもあります。脳梗塞が生じる危険な要因は高血圧、糖尿病、高脂血症、心房細動のような不整脈、バセドウ病、喫煙、高齢などがあります。脳出血は高血圧、脳動脈瘤などが危険な要因です。
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そしてその他脳疾患による認知症は、正常圧水頭症、脳炎、一酸化炭素中毒などがあります。全ての病気がそうですが、病気にかかってから治療することよりも、病気にかかる前に予防することが大切です。認知症の場合は特に予防が重要とされています。なぜなら、脳の細胞は体の別の細胞とは違い、一度損傷すると元には戻らないためです。脳血管性の認知症は危険因子を調節することが適切な予防法であり、退行性とその他脳疾患による認知症は発生を防ぐことはできなせんが、進行を遅らせることはできます。
脳血管性の認知症はいつでも予防できる
アルツハイマー病は目立った予防法はありませんが、脳血管性の認知症は中年層から努力すればいつでも予防できます。さらに、脳血管性の認知症かかったとしても、早期発見ができれば進行を防ぐことができ、好転することもあります。現に、高血圧、高脂血症などの積極的な治療を通じ、最近になり発症の頻度が少なくなってきているそうです。
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脳血管性の認知症とは、脳血管の疾患が溜まって起こる認知症のことを指しますが、具体的に言えば高血圧、糖尿病、高脂血症により、時間が経てば血管壁が硬くなり、血管壁の中に着床します。その結果、血管が狭くなることで詰まり、酸素と栄養分が供給されなくなることで脳細胞が死んでしまいます。このような過程が繰り返されると脳血管性の認知症にかかります。
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血管が詰まると片側の手足が動かなくなったり、滑舌が悪くなる、顔が変形し言語障害を患うことに。一般人はこのような症状が現れれば運が悪かった、あるいは事故で血管が詰まったと考えがちですが、これは長期間血管の中側の動脈硬化が進行し、体が我慢できなくなり現れます。よって綺麗な血管を維持するためには若いうちから、遅くても中年層からは予防する努力が必要です。
若いうちから予防が必要な理由って?
アルツハイマー病は普通65歳以上の老人に主に発生し、65歳以上の老人の10人に1人に発生する深刻な病気です。健康だった脳細胞が徐々に死んでいき、認知症の症状が発生しますが、いまだになぜ脳細胞が死んでいくのかは明らかにはなっていません。
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アルツハイマー病に対する危険要素は、主に女性がかかるとされ、高齢なども深く関係します。悲しくもこれは避けることができません。しかし、研究職に従事していたり、IQが高い人はアルツハイマー病にかかりにくいとされています。そのため、積極的に考え、高齢でもパソコンや外国語に挑戦するなど、新たに学ぶことを躊躇ってはいけません。最近になり認知症を遅らせるため、数種類の薬が開発されています。
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アルツハイマー病を早期発見し治療すれば、認知症の経過や進行を遅らせることができます。アルツハイマー型認知症は、初期は進行が遅いですが、中期から進行が早まります。アルツハイマー型認知症を中期に発見し、薬物治療を始めれば進行を多少遅らせることができます。しかし、初期の治療は中期の治療よりも認知症の末期まで到達する時間をより遅らせることができるので、早期発見、早期治療が大切です。
認知症の予防法って?
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退行性の脳疾患であるアルツハイマー病は、いまだ治療法が見つかっていません。このため、最善の治療法は認知症を予防することです。それでは認知症の予防のためにはどのような方法があるでしょうか?
社交的になること
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中年層の間に社会活動をたくさんすればアルツハイマー病を予防することができるそうです。人は年齢を重ねれば記憶力に問題が起これば、より孤独さを感じます。社会的な相互作用を通じ、認知症を防ぐことが最も基本なことです。
定期的な瞑想をしよう
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定期的な瞑想は血液循環を改善させ、ストレスが減少します。また、感情と気分を調節するなどの効果が見られ、認知症予防につながります。
ゲームを楽しもう
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パズルゲームやクロスワード…など、各種ゲームを通じ、脳を刺激しましょう。頭脳の刺激の活動はアルツハイマー病の危険性を大きく減らすことが明らかになっています。
青魚をたくさん摂取しよう
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青魚に含まれたω-3(オメガ-3)脂肪酸はアルツハイマー病の進行を遅らせる効果があります。ω-3脂肪酸の1つであるDHAがうまく作用するようです。
読書をする
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読書は脳が思考能力を高め、脳細胞の活動に最も大きな効果をもたらすそうです。
熟睡する
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夜に熟睡すれば、メラトニンが正常に分泌され、認知症を防止してくれるそうです。
糖分の摂取を減らす
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糖分を過度に摂取すると、脳細胞にインシュリン抵抗性があらわれ、これによりアルツハイマー病の発症率が高くなるといいます。