茨城県の常磐道であおり運転をしていた際、同乗していた容疑者であると「特定」されたーー。
デマ被害にあった女性は「名誉権を著しく侵害する」として、発信者や拡散した人たちに対する法的措置を検討していることが明らかになっています。
8月10日、茨城県守谷市の常磐自動車道で男性会社員があおり運転を受けた後に殴られた事件をめぐり、
「傷害容疑で指名手配された男の車に同乗していた女だ」「同乗していたガラケー女」というデマ情報をインターネット上で流された都内在住の会社経営の女性が23日、弁護士とともに会見を行い、その心中を語りました。
デマをめぐっては、被害女性側はデマ情報を投稿した人たちの法的責任を追及する方針を明らかにしたうえで、
女性は「SNSで手軽に発信できる時代だが、責任を取れるのか考えてほしい」と強く訴えました。
そもそもネット上に広がっていた情報は、宮崎容疑者が茨城県の常磐道であおり運転をしていた際に同乗していた喜本容疑者が被害女性であると「特定」したデマでした。
宮崎容疑者は今月16日に指名手配されましたが、喜本容疑者の氏名はこの段階で公表されていませんでした。
根拠は「顔が似ている」ことや、宮崎容疑者が被害女性のInstagramをフォローしていたことだが、そもそも被害女性は両容疑者とは知り合いではなく、事実無根だといいます。
また、被害女性のインスタグラムには大量の誹謗中傷が寄せられ、女性が代表を務める会社にも苦情などが殺到。
同日だけで280件の電話があったといいます。
さらに被害女性のプロフィールや顔写真などがネット上に大量に広がったため、18日には、会社のホームページに弁護士名で声明を出し、
「虚偽の情報を広める者には法的措置を検討する」と警告しました。
そしてその後、宮崎容疑者と喜本容疑者の逮捕が発表されたということです。
弁護士は、最初にデマ情報を公表した人だけでなく、不適切な言葉で拡散した人や、インターネット上の「まとめサイト」の運営者らも責任が「極めて重い」と指摘。point 141 | 1
今後は、発信者の情報開示をツイッター社などに求め、特定できれば損害賠償を求める訴訟に踏み切る方針を表明しました。
また、名誉毀損(きそん)罪での刑事告訴も検討しているとのことです。
女性は会見で心中を語り、
「普段通りに寝て、起きたら犯罪者扱いされていて、名前と写真がインターネット上に流出していた。まさか自分のことだという認識がなかなか持てずに、どうしていいのか、なぜこんなことが起きたのか、わかりませんでした」と振り返りました。
その後弁護士に相談をし、声明文を出したことで誹謗中傷は減ったそうですが、いまだにネット上には名前と写真が残っているとして、「精神的なところで正常には戻れていない」と述べました。
この報道に対して、ネット上からは以下のようなコメントが寄せられています。
・これはきちんと犯人と、流布した全員を罰するべき。あと、サイト責任者も。
個人情報管理の観点からも、ここらで布石になるような罰を与えておくべきだ。
・いきなり、騒がれている事件の共犯者に間違えられて不愉快どころではないですよね。
仕事にも、支障をきたしたりかなり恐怖に脅かされた事でしょう。
知らない方から、たくさんの非難を…この行動は、正しいと思います。
・どんどん訴えるべき。
「知りませんでした・テヘッ」で済む問題ではない。