京都は日本を代表する観光地で、1000年以上前に建立された寺院が建ち並ぶなど世界でも知られている地域です。中学校や高校の修学旅行で訪れた人も多いですが、大人になってからの京都旅行では修学旅行では出来なかった京都の楽しみ方をすることが可能です。それがお座敷遊びで、江戸時代から続く京都の伝統でもあります。
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お座敷遊びは、京都の花街と呼ばれる飲み屋街において舞妓さんや芸子さんが酒席で数々の芸を披露したり、お客様と一緒に様々なゲームをして遊ぶことです。舞妓さんや芸子さんは東京や大阪などほかの地域で知られているコンパニオンとは全く異なり、酒席を盛り上げる芸を磨いて京都を訪れたお客様に楽しんでもらうプロフェッショナルなのです。舞妓さんや芸子さんについて知識を持っておくことが京都旅行とお座敷遊びを楽しむための秘訣です。point 275 | 1
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まず、舞妓さんと芸子さんの違いを知っておきましょう。舞妓さんは誰でもなれるわけではなく、中学校卒業後に屋形という舞妓さんの見習いが共同生活をする家で暮らし始め、三味線や長唄、舞踊、茶道や華道といった芸を習得します。また、独り立ちした舞妓さんの一人をお姉さんとして姉妹関係を築くような形を取り、舞妓さんに必要な立ち振る舞いを教わります。厳しい修行を経て、師匠から認められるとお座敷に立つことができ、見習いではなく正式な舞子になれるのです。point 282 | 1
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その舞妓が経験を積み、20歳を過ぎたくらいになると芸子に転身します。お座敷では舞妓と芸子が同席し、基本的には芸子がお客様のおもてなしをして舞妓がサポートするということが多いためまさにプロフェッショナルとしての振る舞いを求められます。報酬に関しても、舞妓のときは屋形のお母さんからお小遣いとして与えられていましたが、芸子になるとお座敷から直接報酬をいただくことになります。
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そういった修行を経てお座敷に立つようになった芸子さんとお座敷遊びをするときは、マナーを守ることが大切です。芸子さんはあくまで芸を売る商売であり、身体を売る商売ではないことに気をつけなければなりません。京都以外の地域で接するコンパニオンとは違い、ボディタッチは厳禁です。
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お座敷遊びをするには、一見さんを歓迎している花街の飲み屋に行くか、宿泊している旅館を通じて予約を取ってもらいます。お座敷に着いてからは、まず舞妓さんや芸子さんと一緒に料理とお酒を楽しみ、舞や三味線などの伝統芸能を鑑賞しましょう。最後にお座敷遊びの時間になるので、マナーを守って楽しく遊びましょう。