「ライオン、トラ、クマ」猛獣たちの友情
ライオン、トラ、そしてクマといえば・・恐ろしい猛獣ですよね。3つの動物が揃うなんて信じられない・・・。
しかし、ここに15年もいっしょに暮らすライオンとトラとクマがいるのです。
でもその背景には悲しい出来事があったのです・・・。
動物保護団体の元で暮らす3匹
動物保護団体「Noar’s Animal Sanctuary」がメディアに語ったところによると、この3匹が発見されたのは今から15年前でした。
警察が薬物捜査をしていたアトランタ州のある家の地下室に3匹は閉じ込められていたのです。
発見されたとき、3匹は生まれて数か月しか経ってなかったようですが飼い主から虐待を受け、その傷跡が生々しく寄生虫による病気にもかかっていたそう。
そんな心にも体にも傷を負っていた3匹を野生に返すことはできなかったそうです。しかし、そんな3匹のために、動物保護区内でいっしょに暮らせる家が用意されたのです。
子供の頃からいっしょの3匹は、まるで兄弟のような関係です。お互いのことが大好きで、毎日をいっしょに過ごします。
いつだって一緒の3匹!
引き離すことも考えましたが、3匹一緒にいることが彼らにとっても心地いいようなので一緒にしています。」と語るのは施設の館長であるダイアン・スミスさん。
しかし、この3匹を一つの敷地内で飼うには様々な規則があります。当然ですよね、種類が違う猛獣なのですから。殺し合いも想定できます。
敷地を囲っているフェンスの高さが既定の半分の高さのために、政府は安全性を考慮し16フィート(約5メートル)の高さのフェンスを義務付けるように指示。
不幸なことに、この工事には約50万ドル(約5,600万円)もの費用がかかるのです。もしそれが不可能な場合はこの3匹は引き離されてしまうことになるとのこと・・・。
寛大な人々の寄付金により目標金額が達成!
施設は複数のファンドサイトで寄付金を募りました。
するとこの寄付に寛大な考えをしてくれた人々のおかげで目標金額に達成し、義務付けられたフェンスが設置できることになったそうです。
これで3匹一緒にいられるようになるとのことで安心です!
動物保護区のスタッフは、3匹が大きくなってもいっしょに暮らせるのだろうかと心配していましたが、3匹の関係は大人になってからも変わることはありませんでした。
バルー(クマ)、レオ(ライオン)、シェア・カーン(トラ)と名付けられた3匹。
何もかも違うこの3匹が「家族」として絆を深め共に生きています。
野生に返すのが一番ベストなのでしょうが、離れられない絆を持つこの3匹にとっては、こので温かいスタッフに見守られながら保護されて生きて行くのがベストなんですね。
世界中で猫や犬などのペットだけでなく広範囲で起こっている動物虐待。悲しい現実ですよね。
虐待された動物が無事に保護され、手当てを受けて元気になるというケースもありますが、無慈悲な人間によって命を奪われてしまうケースも決して少なくはありません。
また、虐待により体が不自由になってしまった動物や、心に深い傷を負ってしまった動物もいます。
今一度、全ての生き物の命をリスペクトする認識を持つことが大切ではないでしょうか。