韓国発祥の格闘技で国技でもあるテコンドーが、東京五輪での日程を全て終えました。韓国はシドニー五輪でテコンドーが正式種目に認定されて以来、金メダルを逃すのは初めての出来事です。
最終日、女子67キロ超級決勝に進んだイ・ダビン選手はセルビアのミリカ・マンディッチ選手を相手に惜しくも敗れ、準優勝という結果になりました。
韓国は今回の五輪で、男女全8種目中6種目に選手をエントリーさせましたが、銀メダル1個、銅メダル2個という結果に終わり、金メダルを獲得することができませんでした。
韓国の全国紙“朝鮮日報”は「五輪で初めて韓国がテコンドーで金メダルをひとつも獲れなかった。激しい痛みを伴う現実である」「イ・ダビンは準決勝で世界王者であるビアンカ・ウォークデンを“最後の1秒キック”で倒して勢いに乗ったが、決勝では攻め切れずに惜敗を喫してしまった。唯一ファイナルに進んで期待が大きかったが、メダルを金色にはできなかったのだ」と伝えられました。
今まで金メダルを逃すことがなかった韓国が苦戦するほど、世界規模でレベルが上がってきたとも考えられます。
“朝鮮日報”は「今回の五輪では、ウズベキスタン、タイ、エジプト、コートジボワール、イスラエル、台湾、セルビア、イタリア、アメリカ、中国、トルコといった国々からメダリストが誕生した。実に国際色豊かで、五輪を重ねるたびにテコンドーのグローバル化を実感させられる。素晴らしいことではないか」とポジティブに捉えました。
さらに米高級紙“New York Times”は「アフリカや東南アジアの国々はなかなか五輪でメダルが獲れない。テコンドーは五輪においてひとつの大きな役割を果たしており、彼らがK-POPの前に世界へ送り出した最高の輸出品だと言っていい」と、さまざまな国の競技者が参戦している事実を評価し褒め称えました。
ですが、もし、今大会でメダルをたくさん獲得した日本柔道が、金メダルゼロに終わったら、日本国民は大きなショックを受けることに違いありません。韓国も同じく、落ち込みようは半端ではないと考えられます。