置き去りゴール
平昌五輪スピードスケート女子パシュート(団体追い抜き)、韓国代表チームの2選手に対する代表資格剥奪を求める声が高まっています。
この出来事の発端は19日に行われた女子チームパシュートでした。
パシュートは選手3人でリンクを6周する競技で、最後にゴールした選手の時間が記録となります。
そんな中、韓国女子代表は、競技中、最後の1周でスパートしましたが、最後尾を滑っていたノ・ソンヨンは前を滑るキム・ボルムとパク・ジウに大きく離される形でゴールしました。
つまり、ノ・ソンヨン選手は置き去りにされたのです。
最後尾の選手のゴールが記録となるため、普通は遅れる選手を前から引いたり、後ろから押して助け合います。
しかし、今回の韓国女子代表はそれをせず、最後尾の選手を置き去りにしてゴールしたのでした。
さらに、試合後のインタビューではキム・ボルムがノ・ソンヨンをバカにするようなコメントをしました。
「私たちは上手くやったんですが最後で…プッ」と噴き出し、笑ったのです。
「最後尾の選手のタイムを計るので、良くない記録になった」
「3人が一緒にゴールしたら準決勝に進出できた」
などと話し、最後尾のノ・ソンヨン選手のせいで負けたようなコメントを残したのです。
そしてこれを受け、韓国国民の間では’いじめ’ではないか’内紛’ではないかと波紋を呼んだのです。
代表資格剥奪
この出来事を受け、韓国ではキム・ボルム選手とパク・ジウ選手の代表資格剥奪を求め、署名を始めました。
青瓦台(大統領府)国民請願では、ひとつの主題について30日の間に20万人以上の国民が推薦した“請願”に対して政府や青瓦台(大統領府)の関係者が回答することとなっています。
そんな中、この国民請願はたった半日で参加者20万人を突破し、青瓦台(大統領府)の回答を待つことになりました。
国民らの意見には「キム・ボルム、パク・ジウ選手はチーム戦にもかかわらず個人の名声に目がくらんだ」「このように人柄が欠如した者が、ひとつの国家の代表選手だというのは明白に国家の恥さらしだ」などと怒りが高まっています。
ノ・ソンヨン選手がコメント
そんな中、競技後、沈黙してた最後尾の選手であるノ・ソンヨン選手が口を開きました。
20日にニュース番組の単独インタビューに答えました。
ノ・ソンヨン選手は、競技後に開かれた記者会見での、キム・ボルム選手とペク・チョルギ監督のコメントは全て嘘だと告白しました。
ペク・チョルギ監督は、記者会見で、「チームの雰囲気は和気あいあいとしていた」とし、「最初はチームワークを築くのが難しかった、選手村についてからは練習でも外でも仲が良かった」と話しました。
しかし、ノ・ソンヨン選手は「選手村でもチームワークは良くなかった。互いに別々で練習したし、会う機会もなく会話することもなかった」と明かしたのです。
そしてスケート競技の関係者によると、「キム・ボルム選手とノ・ソンヨン選手が仲が悪いのは前から有名だった」とし「しかも国内のある大会では2人がケンカしたこともあった」と語りました。
色々なことが明らかとなり、2人の仲が悪く、ノ・ソンヨン選手を意図的に置き去りにした可能性が高くなりました。
これを受け、韓国国民の怒りはさらに高まっています。
代表資格剥奪に対する意見が20万人を超えており、今後、選手らにどのような処罰がくだされるのか、注目が集まっています。