茨城県の常磐自動車道を走行中、左側から割り込んできた白いドイツ製高級SUV(スポーツ用多目的車)。
勤務先に向かって運転していたAさんは車をいったんやり過ごしたものの、またもや同じ車がハザードランプを点滅させて左側から衝突寸前のタイミングで割り込みしてきます。車が車線の中央付近で停まったため、車線を変えようとするも、前の車は蛇行運転をしてその進路を妨害。両脇を次々と車が走り抜け、危険極まりない状況です。
その後、Aさんの車をパーキングエリアの入り口付近に停まらせた白いSUV。その車内からは携帯電話を手にした女性と、青っぽいジャケットに白のパンツ姿にサングラスをかけた男が降りてきました。Aさんによると、男は口を大きく開けて激高していたといいます。
そして言い争う間、恐怖を感じたというAさん。Aさんによると、この男は「お前は俺の邪魔をした。ぶっ殺してやるから出てこい、今すぐとずっと言っていた」といいます。
窓から手を突っ込んでAさんを引きずり出そうとします。男の怒りが収まる気配はなく、今度は運転席のAさんから携帯電話を奪おうとしたそうです。その拍子にAさんがブレーキから足を離し車が前進、男の車と衝突してしまいました。
すると・・・男はいきなり握りこぶしでAさんにパンチ。Aさんのめがねが吹き飛んでしまいました。
さらにAさんを執拗に殴り続ける男。パンチは計5発に達し、Aさんは唇を切るなどのケガをしました。
その後、Aさんが運転席の窓を閉めたため、男は窓を叩き、捨て台詞を吐いて、車で走り去ったといいます。
「窓越しに運転手の人に対して、一方的にかつ何度も乱暴をしているというので、一番重いのは傷害罪ですね。懲役15年以下ということになります」
と、一連の映像を見た若狭勝弁護士はコメントします。
煽られたきっかけについてAさんは「右側の車線(追い越し車線)を走っていたが、後ろからものすごいスピードで車が突っ込んできて、車線変更してよけようとしたが、隣のレーンにも車がいたので避けられない。それだけの理由で進路妨害したと相手は思って、煽ることをしてきた」と当時の状況を振り返りました。
ネット上では報道で知った人たちからの投稿などにより、男の車両情報が出回る事態となり、常磐道のほか、愛知県や長野県など複数箇所での目撃情報が寄せられています。Aさんはすでに被害届を出していて、茨城県警が捜査を始めています。
「怖かったですね。いきなり全く顔も知らない人だったので。いまだに歯とかあごは痛いですね」と、Aさんはいいます。