劇作家の谷賢一さん(40歳)による新作公演が始まる前日に「谷さんからセク◯ラを受けた」と告発した女性が20日、実名でオンラインの記者会見に臨み、谷さんから性◯力を受けたと訴えました。女性は実名を公表し行った理由について「人格を否定され尊厳を傷つけられた。名前を出さないと、もみ消されると思った」と語っています。
女性は谷氏が主宰する劇団に所属する俳優の大内彩加(さいか)さん(29歳)で、今年11月24日付で谷氏に慰謝料など550万円の支払いを求める訴訟を東京地裁に起こしました。訴状によると大内さんは2018年7月、東京都内で谷氏と飲酒後に「終電を逃したから家に行く」と言われ、自宅で力ずくで性◯為をされたなどとしています。
大内さんは福島県飯舘村出身で、原発事故がテーマの公演に谷さんがかかわることは「あってはならないと考えた。公演後の告発では見に来た人も傷つくと思った」と語り、涙ながらに「怖くて仕方がなかった」とも訴えました。谷氏の所属事務所は「法廷で全面的に争う意向と聞いている」とのコメントを出しました。また新作公演は全日程が中止になっています。
ライターの小川たまかさんは「昨年頃から演劇界や映像業界での「#metoo」が何度か話題になっています。指導者と指導される役者という関係から、指導側が絶対的な権力を持ってしまいやすいことに構造的な問題があるのだと感じます。 また、刑事事件にはならず、被害者が民事訴訟を起こす事件はそれほど珍しくはありません。警察に相談しても、「証拠がないから」といった理由で起訴されなかったり、そもそも被害者が警察に相談できないほどのショックを受けていたりすることもあります。」としています。映画や演劇でどんどん声が上がっているけど、少しでもこの業界が変わるきっかけになります様に。
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