11月7日夜、関西空港の滑走路付近などで、ドローンのようなものが目撃され、着陸中のパイロットから「ドローンが飛行している」と管制塔に連絡が入りました。そこで関西空港は、安全のため全ての便の離着陸を停止する事態となり、多くの人に被害が出ることとなりました。
ドローンによる迷惑行為が各地で多発していることから、2019年9月に『航空法及び運輸安全委員会設置法の一部を改正する法律』『航空法施行規則の一部を改正する省令』が一部施行・全面施行されました。これにより、無人航空機(ドローン・ラジコン機等)における新たな飛行ルールが航空法に追加されていて、これに合わせて、同日付けで『航空法施行規則』『無人航空機の飛行禁止区域等を定める告示』が全面施行されています。point 255 | 1
これにより、一部の空港における航空法第132条第1号の禁止空域が拡大されることとなっていて、対象となるのは、「新千歳空港」「成田国際空港」「東京国際空港」「中部国際空港」「関西国際空港」「大阪国際空港」「福岡空港」「那覇空港」の8つの空港です。これらの空港において、「進入表面もしくは転移表面の下の空域」または、「空港の敷地の上空の空域」が新たに飛行禁止区域として設定されています。point 247 | 1
しかし、こうした規則にもお構いなしと言わんばかりに起きた今回の迷惑行為。関西空港の運営会社によると、7日午後10 時すぎ、関西空港に着陸しようとしていた飛行機のパイロットから、「ドローンの光のようなものを見た」という通報があり、関西空港は2本ある滑走路を閉鎖して安全確認を行っていました。その後、異常がないことが確認されたために1時間で解除となりましたが、その直後に地上の警備員から「ドローンのようなものを見た」という通報が寄せられたため、再び滑走路を閉鎖。再度、40分にわたり離着陸を停止したため、一部の便が行き先を中部国際空港に変更するなど、あわせて24便に影響が出ることとなりました。point 354 | 1
捜索の結果、ドローンは見つからず、8日午前0時すぎに滑走路の閉鎖は解除されました。2度にわたる滑走路の閉鎖で関西空港への到着便のうち8便が目的地を中部空港に変更したほか、1便が出発地の羽田空港に引き返すこととなり、行き先が変更になった男性は、「迷惑な話だと思う。あした、大阪まで新幹線で帰ります」と怒りをあらわにしました。警察は威力業務妨害の疑いも視野に捜査しているとのことです。関西空港では先月19日にもドローンのような物体の目撃情報が寄せられ、40分間、滑走路が一時閉鎖されるトラブルが起きています。このニュースを受けて、ネット上では早急の対策を求める声が上がっています。point 348 | 1
「大きいドローンが近くに落ちてきたことがあります。一定以上の大きさのドローンは全面禁止かせめて免許制にして欲しい。」
「早くドローンを押収して犯人を捕まえないと事故が起きてからでは遅いよ」
「空港周辺でドローンを飛行させるのは論外だと思う。大事故に繋がる可能性さえある。」
「離発着を遅らせる為に飛ばしているのなら、第二第三の類似犯を防ぐ為にこの犯人は必ず警察の全技術力を投入して検挙すべき。」
「ドローン対策は急務だと思う。飛行禁止空域で勝手な飛行ができないようにすることもそうだし、テロや犯罪対策も遅れないようにしないと。」point 260 | 1ADVERTISEMENT
この迷惑行為について、赤羽国土交通大臣は閣議後の記者会見で、「航空機の航行の安全に多大な影響を及ぼす事態だ。迅速に対応できる体制を整備することが重要で再発防止に全力で取り組む」と対策への決意を示しました。そのうえで、空港周辺でドローンをセンサーなどで検知するシステムの導入を進めるとともに、空港管理者などと連携して警備体制の強化を図るほか、規制の在り方についても検討を進めていくことを明かしました。point 259 | 1