2004年にグラビアアイドルとして芸能界デビューした神楽坂恵(かぐらざかめぐみ)さん。その後俳優に転身し、2007年に『遠くの空に消えた』で映画に初出演しました。『プライド』、『十三人の刺客』などに出演し、『冷たい熱帯魚』、『恋の罪』で体当たりの演技が評価されて、『ヨコハマ映画祭』と『おおさかシネマフェスティバル』で助演女優賞を受賞しました。その後も『ヒミズ』など多くの映画やドラマ、舞台に出演しています。
神楽坂恵さんは、2011年11月11日に映画監督の園子温(そのしおん)さんと入籍しました。2019年2月2日に第1子を出産しています。
2人が出会ったのは2009年。園子温さんは神楽坂恵さんに出会ってすぐ、自身の撮影する映画への出演オファーをしました。交際を始めたのは映画『冷たい熱帯魚』を撮影している時期だったそうです。撮影中は演技指導で園子温さんは神楽坂恵さんに厳しく当たりました。それは俳優として世間に印象を付けてあげたいという園子温さん流の愛情表現だったのです。point 289 | 1
交際はじめのころは2人とも電気が止まるほどお金がない生活を送っていて、それでも協力して夫婦でどんどん仕事を広げていきました。そのころの楽しみはたまに行く温泉旅行だったそう。仕事が増えていくたびに宿のレベルが上がり、豊かさを実感したそうです。
プロポーズは園子温さんがサプライズで行いました。場所はなんとベネチアのゴンドラの上。忙しい中、事前に多くの計画をして決行されたプロポーズは大成功。神楽坂恵さんは泣きながらオーケーしました。いまでも海外に撮影に行っている時は神楽坂恵さんにこまめにLINEや電話をしているそうです。園子温さんの神楽坂恵さんへの優しさが垣間見えるエピソードですね。
園子温さんの手掛ける映画に神楽坂恵さんも数多く出演しています。『冷たい熱帯魚』『恋の罪』『ヒミズ』『希望の国』『地獄でなぜ悪い』『みんな!エスパーだよ!』『ラブ&ピース』『ひそひそ星』などで、園子温さんの撮影する映画に神楽坂恵さんは欠かせない存在です。point 472 | 1
お互いを理解し合い、助け合ってつらい時も乗り越えてきた夫婦。ニコラス・ケイジ主演『Prisoners of the Ghostland(原題)』でハリウッド進出した園子温監督は、「ハリウッド進出を決められたのは妻の神楽坂恵さんのおかげ」と語っています。
神楽坂恵さんはTVドラマ『幸せの時間』に出演しました。その役は西村和彦さんが演じる浅倉達彦を奪おうとする狂気の女、高村燿子です。園子温さんと結婚した直後に、昼ドラマ初挑戦。
田中美奈子さん演じる主人公の浅倉智子と浅倉達彦を奪い合う泥沼バトルがドラマの中では展開されます。狂気の女とされている高村燿子について、神楽坂恵さんは狂気の一面だけでなく、真っ直ぐすぎて人を振り回してしまうと解釈。
撮影の始めのころは本当に高村燿子を演じきることができるか不安だったという神楽坂恵さん。監督と話しながら徐々に燿子の性格を理解できるようになっていきました。それからはどんなに激しいセリフでも、スラスラと出てくるようになったそうです。
クランクアップの日に神楽坂恵さんに撮影の感想を聞いたところ、こう語っています。
「撮影はあっという間でしたが、濃密というか、みっちりと”詰まった日々”だった気がします。初日の不安、焦り、初めて浅倉家に乗り込み、智子さんと対峙したときの複雑な心境…。いろいろなことが思い出され、胸がいっぱいです」
高村燿子という激しいキャラの役を演じきり、神楽坂恵さんは役者として大きな経験になったようです。point 556 | 1
神楽坂恵さんの夫、映画監督の園子温さんが立ち上げた映像制作会社が『シオンプロダクション』です。神楽坂恵さんは現在、シオンプロダクションの社長をしています。その最初の作品として制作されたのがモノクローム映画『ひそひそ星』。園子温さんが25年も温めてきた、本当に撮りたかった作品だそうです。
神楽坂恵さんは主役として女性型アンドロイド『鈴木祥子マシンナンバー722』を演じています。昭和のレトロな内装の宇宙船に乗り、人間に荷物を届ける宇宙宅配便の配達員という役柄。主役を演じながら、シオンプロダクションの一員としてプロデューサーも同時に務めました。
『ひそひそ星』は海を渡り、2015年9月にカナダのトロント映画祭でワールドプレミアとして上映されました。会場ではその独自の世界観が評価され、最優秀アジア映画賞を獲得しています。point 413 | 1
神楽坂恵さんはツイッターやインスタグラムなどのSNSを行っておらず、現在は俳優としての活動を行っていないようです。
神楽坂恵さんの今後の活躍を期待したいですね。