2019年7月、ジャニーズ事務所の生きる伝説と言っていい人物、ジャニー喜多川社長が、くも膜下出血のため亡くなりました。数多くのスターを育てた芸能界の父の死に、悲しみの声が広がっています。そして沢山の所属タレントやジャニーズファンにとって衝撃的なニュースになりました。
スカウト入社の7人
1975年に設立された老舗芸能プロダクション・ジャニーズ事務所には、年間およそ10万通の履歴書が届くといいます。小学生から高校生までの美少年たちが、“未来の嵐”を夢見て応募してくるのです。しかし、中には応募ではなく、ジャニー喜多川社長がみずからスカウトして入所した者もいるのです。すでに退所している郷ひろみさん、野村義男さん、元光GENJI・諸星和己さんは、そんなレアケースの人物です。
現役ジャニーズでは、所属最古の近藤真彦さんに次いで古い東山紀之さんが、ジャニー氏のスカウトによって入所しています。「ヒガシはお母さんがNHKの職員用理髪店で働いていたので、小学6年の時、歌番組『レッツゴーヤング』(NHK)の公開録画を、友だちと一緒に東京・渋谷のNHKホールまで観にいきました。その帰り道、渋谷のスクランブル交差点で信号待ちをしていたところを、ジャニーさんにスカウトされたのです。タレントを横に乗せた移動車からヒガシに『どこから来たの?』と声をかけ、後日レッスン場に来るよう命じたのです」と芸能ライターはその秘話を話しました。
そして同じく、ジャニー氏を一瞬で“落とした”のは、ジャニーズJr.のSixTONES(ストーンズ)・森本慎太郎さん。兄は、元Hey! Say! JUMPの森本龍太郎さんです。
兄が出演していたコンサートを母、祖母、妹で観にいったあと、会場の上にあった焼肉屋で食事をしていました。すると、“普通の老人”に見えるジャニー氏が近づいてきて「龍太郎くん?」と声をかけてきたのです。「龍太郎は今、下でコンサートやってます」と答えると、老人は席から少し離れた場所に母と祖母を呼びだして、密談を始めました。翌日、ジャニー氏が実家に直接電話をかけて、母が好きなタッキー&翼のコンサートに招待すると同時に、慎太郎にレッスンへ来るよう促したのです。
前述の芸能ライターはこれに関して「慎太郎と同じSixTONESの京本大我も、ジャニーさんのスカウトです。父は俳優の京本政樹、母は元アイドルの山本博美とあって、顔面偏差値はかなりお高め。大我の場合は11歳の時、ハワイのレストランに貼られていた家族写真を目にしたジャニーさんがひとめぼれ。後日、連絡をしてきて、初めて会った日にKAT-TUNの横浜アリーナ公演のステージに上げました」と話してます。
同じくスナップ写真1枚でスカウトされたのは、Snow Man・向井康二さん。タイと日本のハーフの康二さんは、キックの本場・タイでムエタイを習っていたところ、道場の写真を見たジャニー氏がスカウトしました。康二さんが「兄がいます」と言ったことで、兄の達郎さんも後日入所して、関西ジャニーズJr.
内ユニット「ムエタイ向井ブラザーズ」として活動しました。
天才の審美眼
世界中の美男子を見てきたジャニー氏。「アイドルの原石」と会った瞬間に、その子の10年後が見えるというから驚きです。その中でも数秒で「売れる」とジャッジできるのはさすがの審美眼といったところでしょうか。巨大帝国を一代で築いただけのことはあります。ジャニー氏が亡くなってしまったとしてもジャニーズはさらなる繁栄がある事でしょう。
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