大阪市住吉区の小学6年の女児を誘拐したとして、未成年者誘拐容疑で逮捕された栃木県小山市在住の自称派遣社員・伊藤仁士(ひとし)容疑者(35)ですが、大阪府警は25日、監禁容疑も加えて送検したことがわかりました。
捜査関係者によると、伊藤容疑者は1人暮らしで自宅は木造2階建て。1階には居間と8畳の和室、2階に6畳の洋室2部屋と6畳の和室、14畳半の洋室があり、雨戸は閉められていました。女児と茨城県の女子中学生(15)は一階の和室で寝起きしていたといいます。
女児は、伊藤容疑者にスマートフォンや靴を取り上げられ、銃弾のようなものを見せられて「怖くなった」と話していて、府警は心理的に圧迫して逃げないよう仕向けていたとみて調べを進めているということです。女児と一緒に伊藤容疑者宅で保護された茨城県出身の女子中学生(15)についても、警察の調べで明らかになってきたことがあります。
女子中学生は、今年6月に家族から行方不明届が出されていて、捜査員が本人の部屋を調べた結果、複数の電話番号などのメモが見つかったといいます。その中に伊藤容疑者の携帯電話番号も含まれていたため、同県警は7月に伊藤容疑者から任意で事情を聴くとともに、本人の立ち会いのもとで小山市の自宅を調べましたが、家の中を捜したが女子中学生は見つからず、衣服なども確認できなかったといいます。
保護した女子中学生に外傷などはなく、今月24日、茨城県内の両親と無事に再会を果たしています。女子中学生は「無理やり監禁されたというより、自分の意思で身を隠していた」という趣旨の話をしており、県警は「当時、(女子中学生が)外にいたのか、隠れていたのか、その辺はわからない」としています。同県警は今後、さらに本人から詳しく事情を聴くなどして慎重に捜査を進める方針です。
警察が、伊藤容疑者の自宅を捜索していても見つけることができなかったという事実に、ネット上では「それだけの証拠があったのならその場だけじゃなくて張り込むことも出来たと思うというか、しばらく張り込むべきだったのではないでしょうか。」「今回の件に限らず、警察の怠慢により事件化してるケースが多いと感じてます。」「特定していて見つけられなかったのは、捜査の仕方に問題があるんだろう。生きていたから良かったと思う。」「これ県警の捜査の質も問われますし、ある程度のマークは、しないといけない事案ですよね…」「何故、継続して行動確認をしていなかったのだろうか?」などと疑問視する声が上がっています。