中田英寿氏といえば、日本代表の若き司令塔としてワールドカップ初出場に導いただけでなくイタリアやイングランドという世界トップクラスのリーグで活躍し、2002年の日本開催のワールドカップではゴールも決めて日本代表の決勝トーナメント進出に大きく貢献した元サッカー選手です。現在は引退し、世界サッカー連盟の仕事や日本酒を世界に紹介するコーディネーターという仕事で忙しく世界中を飛び回っていますが、中田英寿氏のサッカーのルーツは少年漫画にあったのです。
写真:バランススタイル
少年漫画「キャプテン翼」
その少年漫画とは、日本のみならず世界中で愛されている「キャプテン翼」です。
写真:nicovideo.jp
中田英寿氏はこのキャプテン翼に大きな影響を受けたということを自ら発言し、注目が高まりました。キャプテン翼は1988年に連載が開始されたサッカー漫画で、ボールとは友達というキャッチフレーズで有名です。主人公である大空翼の少年時代からストーリーが始まり、現在ではスペインリーグで活躍するまでになっているのです。
写真:chiamarsibomber.com
作中に登場するダイナミックな技が見所で、特にオーバーヘッドキックなどの技は漫画で披露されたとたんに日本中のサッカー少年が真似をしたほどでした。後にイタリアでプレイしていたときにオーバーヘッドキックでゴールを決めるという経験をすることになる中田少年もその一人で、後年になってそのときのゴールはキャプテン翼にインスピレーションを受けたものだったという趣旨の発言をしています。
キャプテン翼はよく選手たちの間で話題に
写真:tvtropes.org
キャプテン翼は世界中で人気があり、サッカー王国として知られるブラジルはもちろん、ワールドカップで4回の優勝を飾っているイタリアにおいてもアニメが放送されるなど多くのサッカー少年を虜にしました。中田英寿氏はイタリアでプレーしていたときに交友関係が非常に広く、ワールドクラスのサッカー選手たちと友人になっていました。そういった選手たちとの会話の中でもキャプテン翼が登場することが珍しくなく、同じ話題で盛り上がれることでより仲が深まったのです。point 309 | 1
「ローマの王子」トッティ選手もキャプテン翼の大ファン
写真:matome.naver.jp
また、イタリアのローマに所属していた頃、中田選手のライバルと目されていたのが下部組織出身でローマの王子ともいわれていたトッティ選手でした。トッティ選手はキャプテン翼の大ファンで、足を大きく振り上げてシュートを放つタイガーショットという技を真似したけがをしたという経験があります。中田選手とトッティ選手はライバル関係にありましたが、キャプテン翼の話をすることもあり、険悪な関係にはならずに済みました。