貧血は、血中の赤血球の血色素であるヘモグロビンが減少することで引き起こされる疾患です。症状としては、めまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、頻脈、頭痛、吐き気、倦怠感、食欲不振などがあります。血液検査でヘモグロビンの数値が低めであると診断されたことがあるという人も多いのではないでしょうか。そんな人は要注意です。
貧血になる原因は?
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ヘモグロビンには体内に酸素を運ぶという機能があります。ヘモグロビンが減少するとその機能が低下してしまい体が酸欠状態になってしまいます。酸欠状態になることで様々なつらい症状が出てしまうというメカニズムです。貧血を引き起こす原因としては、食生活の乱れによる栄養不足、病気や怪我などによる継続的な出血、月経などがあります。出血だけではなく栄養不足も原因となるので気をつけなければなりません。
貧血は実は恐ろしい病気
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貧血は体質であると考えがちの人も多いですが、貧血は正真正銘の病気です。貧血を引き起こすもととなっている原因を突き止めずに放っておくと、危険な病気が隠れているのに気がつかない場合もあります。そのため、貧血はそのままにしておいてはいけないのです。
貧血はがんの予兆?
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貧血は、実はがんによっても予兆としてあらわれます。その主ながんは大腸がん、胃がん、食道がんといった消化器系のがんです。つまりがんが原因で血が失われてしまい、貧血の症状が出やすくなるのです。また、血液のがんである白血病も、貧血を伴う場合がほとんどです。貧血の症状以外に熱が続くなどの症状を訴えて精密検査をしたところ、急性白血病が見つかったというケースが少なくないといわれています。
貧血のチェック方法って?
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血液検査によるヘモグロビンの数値や自覚症状の他に、自分が貧血であるかどうかを見極める方法があります。それは、まぶたの裏側をチェックするという方法です。貧血かどうかはまぶたの裏を見ればわかります。
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チェックの仕方としては、下まぶたを指で下に引っ張って、まぶたの裏側の色をチェックします。健康な人の場合はピンクか薄い赤色ですが、貧血の人の場合は真っ白になっています。まぶたの裏側の色が貧血のバロメーターになるということを知っておきましょう。貧血の人と、そうではない人のまぶたを比較すると一目瞭然。いつでも簡単に貧血のセルフチェックができるおすすめの方法です。
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貧血は女性のほうがなりやすい?
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特に若い女性に多い貧血はそのほとんどが血液を作る材料(鉄分)の不足によって起こる鉄欠乏性貧血です。ただでさえ女性は毎月の生理や妊娠、出産などで、失う鉄の量は男性の倍以上にもなります。さらに朝食を抜いたり、ダイエットなどで栄養補給が不十分になると鉄分が不足しやすくなってしまいます。女性に貧血の方が多いのも当然かもしれません。
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さらに過多月経の場合には、当然ながら鉄分がさらに不足してしまいます。過多月経の主な原因は子宮筋腫や子宮内膜ポリープ、子宮腺筋症、子宮体がん、子宮頸がんなどですが、なかでも一番多くみられるのは子宮筋腫です。子宮筋腫は良性潰瘍によるもので、一般的に20~35%程度の女性にみられるといわれています。ちなみに鉄分が不足していると、肌や髪の状態にも影響が出てしまいますので、女性は特に貧血に気をつけなければならないのです。
貧血の治療方法は?
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貧血は放置してしまうと症状が悪化して酸欠で突然倒れてしまう危険もありますので、病院できちんと検査を受けて治療をすることが大切です。病院での治療方法についてですが、点滴や注射や内服薬で鉄剤が投与されます。点滴や注射は直接血管に働きかける方法なので即効性が期待できます。鉄剤投与によりヘモグロビンが増加すればつらい貧血の症状も自ずと消えていきます。症状が消えて元気になったからといって油断は禁物です。再発予防に努める必要があります。
貧血の治療には食生活が最も重要
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再発予防として積極的に行うべきことは、食生活の改善です。積極的に摂取すべき栄養素は、鉄分、葉酸、ビタミンB12、ビタミンCなどです。おすすめの食品としては、レバー、カツオ、マグロ、アサリ、赤貝、牡蠣、イワシ、ほうれん草、菜の花、小松菜、大豆製品、卵などがあります。食品から摂取するのが難しい場合はサプリメントで摂取するのもおすすめです。
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それに対し、貧血に全く逆効果な食品も存在します。意外にも納豆は鉄の吸収率を下げてしまうそうです。その他にもお茶やコーヒーに含まれるタンニン、乳製品に含まれるカルシウムも貧血には良くないとされています。
まとめ
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以上、貧血のチェック方法について紹介していきましたが、貧血はまぶたの裏で分かるというのは真実であることが分かりました。もし、まぶたの裏の色が真っ白だった場合は積極的に対策を行って貧血の改善や予防に努めましょう。