インフルエンザに感染した女性(37歳)がホームから転落し、最悪な事態と発展してしまった報道がありました。
一体、何が起きたのでしょうか。
1月23日朝、ラッシュ時に起きた転落事故。
東京メトロ中目黒駅のホームでは先頭車両がシートで覆われ、警察官や駅員の姿も現場で見られました。
当日午前9時過ぎ、通勤途中だった37歳の女性がホームを歩いていたら、線路上に転落してしまい、日比谷線の車両にひかれて帰らぬ人となりました。
当時はふらつきながら歩き、体調が悪かったとみられる女性は、インフルエンザに感染していたことが分かりました。
池袋大谷クリニックの大谷義夫院長は、このように話しています。
「インフルエンザによる高熱、意識がもうろうとなって、残念な事故につながった可能性が高いと思います。」
東京都内、1月23日基準で幼稚園から高校まで432の公立校、913のクラスで学級閉鎖になっていることが分かりました。
また、最新のデータによると、全国では42都道府県の358ヶ所で患者数が激増しており、警報レベルにまで達していることが分かりました。
群馬県前橋市の老人ホーム。
入所者の35人がインフルエンザを発症しており、中では80代から90代の男女5人がなくなりました。
「インフルエンザとの関連は否定できない」と前橋市が伝えています。
埼玉県。
インフルエンザで休んでいた小学6年生の男の子が自宅マンションの3階から転落した事故が起きました。
病院に搬送され、幸いながら、命に関わる事件は起きませんでした。
果たして、このような異常行動の原因は、何だったのでしょうか。
厚生労働省が発表した最新データによると、このようにインフルエンザ患者が「異常行動」を起こしているのは、薬を服用しているかどうかにかかわらず、1年間で95件発生したことが分かりました。
「異常行動と薬の服用の因果関係は認められない」と、現シーズンからは、タミフルの10代への処方が解禁されていることが分かりました。
インフルエンザの治療薬は、主に4種類あります。
まず、錠剤を1回服用するだけで済む新薬ゾフルーザ、錠剤とドライシロップの5日間服用するタミフル、最後に、吸引する粉末のリレンザ、イナビルがあります。
中でも特に新薬ゾフルーザとタミフルは特に飲みやすいとされています。
ゾフルーザはウイルスが増殖することを抑える薬です。
ウイルスが体内消えるまでの平均は24時間、なんと!タミフルの3分の1程度に短縮されていることが分かりました。
そのため、一つのメリットとして、周りに感染を広げにくいところがあります。
ゾフルーザは、体重が10キロ以上であれば、子供でも服用することが可能です。
しかし、錠剤しかないために、小さな子供にとっては飲みにくく、処方を避けるケースもあるそうです。
だが、ゾフルーザを製造するシオノギ製薬によると、来シーズン以降は幼い子供でも服用できる顆粒タイプを販売する予定であることが分かりました。
そんな注目のゾフルーザ、服用するにあたって、注意すべきところもあります。
けいゆう病院 感染制御センター長の菅谷憲夫 氏によると、該当新薬は未知数な部分が多いそうで、ウイルスに薬の耐性がついた場合は治りにくくなってしまうと言います。
また、下痢や頭痛などの副作用が出る場合もあるとされています。