NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」が終了し、全47話の平均視聴率が8・2%と発表されました。脚本家宮藤官九郎氏が初大河で近現代を描く挑戦が注目されていただけに、こんな数字でいいはずがないと残念であります。そんななか、NHKの放送総局長が発した言葉に、視聴者からの呆れ声とブーイングが飛び交っているというのです。
大河史上初の一桁視聴率
NHKの木田幸紀放送総局長は、12月18日の定例会見で大河ドラマ史上でワースト視聴率に終わった「いだてん」について「見応えがあった」と評価していましたが、それに続く言葉が炎上の元となっており、「自分たちで起用しておきながら、なんたる言い草か。」といった声があがっています。
「いだてん」の視聴率が大河史上初の一桁に低迷してしまったのは、クドカンこと宮藤官九郎の脚本にあるというのが定説となっています。大河ドラマの定石を外しまくったための結果となってしまったのでしょう。
クドカンファンを中心に熱烈な評価も多かったですが、2話の視聴率は12・0%に急落。6話で早くも9・9%と1ケタに転落すると、2度と2ケタには戻りませんでした。
次回は「分かりやすく」
放送総局長は作品性は高く評価した点を踏まえてクドカンに対して「もう一度、大河に挑戦していただけないか」とエール。ここまでは良かったのですが、その後に「その際には、もうちょっと分かりやすく描いていただければ」と指摘。
この発言に視聴者から、「そもそもクドカンに依頼したのはNHKのほうだろう」「そういう分かりづらい作品を作らせたんじゃないの?」などの大ブーイングが続出したのです。
放送当初は絶賛していたが…
木田総局長は、昨年12月19日の定例会見で初回放送分「いだてん」について「相当凝った構成にはなっている」「(話が)行ったり来たりはしているんだけど、飽きることなく一気に楽しんで見せてくれる」と作品の特色を強調しつつ、「1年間、素晴らしいドラマを展開してくれる予感をさせてくれた」と述べていました。
当初、NHK側は「いだてん」の複雑で分かりづらい構成を、凝ったものとし称賛していましたが、いざ放送が終了したら「もうちょっと分かりやすく」などと、視聴率低迷の原因を局側の責任として総括せず、脚本のクドカンに押し付けたも同然のような感じに…。
まとめ
1話1億円と言われる莫大な制作コストに貴重な受信料をじゃぶじゃぶと注ぎ込んでいることへの反省は、微塵も感じられず、これではクドカンのファンはもちろん、視聴者からもブーイングを受けるのも当然でしょう…。