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死んでも失った息子を見てみたいと「角膜寄贈」してこの世を去った母


失った息子を一度だけでも自分の目で見てみたかった母親の切ない話に人々は涙を流しました。

12日(現地時間)、中国メディアの成都ビジネスニュースは、死ぬ前に角膜寄贈を決心した母親の切ない話を伝えました。

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中国の四川省に住む女性のスチュン・王(Wang Shiqun、55)は癌で6日に亡くなりました。

10年間、乳がんと闘病していたスチュンは死ぬ直前にある臓器をこの世に残すことにしました。その臓器とは、自分の目でした。

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スチュンが唯一「角膜」だけを寄贈することにしたのは理由があります。1996年に行方不明になった息子がいるからです。

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22年前のある日、当時離婚した夫と一緒に住んでいた息子は学校に行くために家を出た後、永遠に戻って来ませんでした。

家族全員が全国を回って探していたが、息子の跡を見つけることができませんでした。

一緒に住んでいなかったため、ちゃんと顔も見られなかった息子の行方不明のニュースにスチュンは悲しむのみでした。

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その後、22年間が過ぎて、スチュンは癌のため苦しい生活を続けなければなりませんでした。

自分に残っている日があまりないことに自覚しているスチュンは死ぬ前に角膜を寄贈することに決心しました。

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自分が死んでも、自分の目を持った人がいつかは息子を見ることができないかという気持ちでした。

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6日、スチュンは息子への思いを後にして目を閉じました。

生前にスチュンと親しかった妹は、「姉は死ぬまで息子をもう一度見ることができるかもしれないと希望を捨てなかった」と、死んだ姉が残した目が甥を見ることができることを切に願いました。

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一方、スチュンが残した両目は眼病を持つ子供の患者に移植されたことが分かりました。