みなさんにとって家庭は安らぎの場ですか?「ブルーマンデー」という言葉もあるように、週末が終わり、仕事に行かねばならない月曜日は、多くの人にとって憂鬱な日です。それはもちろん、「会社=大変、ストレス」に対して「自宅=楽、リラックス」という大前提があるからです。ところが、そんなイメージをくつがえす調査結果がアメリカで発表されていました。
家庭がストレス?
アメリカ、ペンシルベニア州立大学の研究者チームが以前発表した論文によると、彼らの行った実験では、「大半が、職場にいる時のコルチゾール値(ストレスに反応して副腎皮質から出されるホルモンの分泌量)は家庭にいる時よりも恒常的にかなり少ない」という結果が出たそうです。
これは男女を問わず、子供の有無にもかかわらず、共通してみられる現象だったそうです。米国北東部の中堅都市で122人の人たちで行った実験ということで、それほど大規模な調査ではないですが、「職場より家庭の方がストレスが多い」という、今までの常識をくつがえす、たいへん興味深い調査結果といえるでしょう。そこで、ストレスを感じている男性にフォーカスして、「家にいる時にストレスを感じている男性の家庭にはどんな傾向、特徴があるのか」をまとめてみました。
片付いていない家の中
ずぼらで家事も手抜きな妻の場合。これはこれで、旦那様にとってストレスの多い家庭になります。たとえば、掃除が不完全で、家具には綿ぼこりがつもり、トイレは汚れが目立ち、浴室はカビだらけ。こんな環境では気持ちよく過ごせませんよね。
さらに、使ったものが出しっぱなしで片付いていない、物が多くてしまいきれずに床に溢れているようなリビングでは、のんびりくつろぐことも難しいでしょう。面倒くさがりでいい加減、万事手抜きな主婦の作る家の雰囲気は、十分「家に帰りたくない」と思わせるものであることはまちがいなさそうです。
完璧すぎる妻
そしてもう一つは、家の中はいつもきっちり片付き、仕事と家庭をどちらもテキパキ過ごす奥様です。一見「どこがストレスなの? 素晴らしい奥さんじゃない!」と周囲から言われてしまうような、そんな素敵な妻が夫のストレスになることもあります。
あまりにきっちりした性格ゆえに、旦那様のことも、きっちり管理したり支配したりすることを望む妻。また何事も完璧主義で、周囲にもそれを求める妻。そんな妻が家庭にいたら、まるで上司が家にもいるようなものです。だんな様のストレスが増えてしまうのも納得です。
夫に依存する妻
それぞれが自立している者同士が一緒になることが結婚の正しい姿なのですが、残念ながら、パートナーに依存してしまう人もいます。たとえば、とにかく夫に構ってほしがる妻、相手に何かを「してもらう」ことばかりを求めている妻、相手に過大な期待をしている妻、常に自分に被害者意識がある妻、自分の愚痴を相手にぶつけたがる妻、何かというといやしてもらいたがる妻。これらはみな「夫に依存している妻」です。
旦那様にしてみれば、会社では部下の世話をし、家では妻の世話をし、と気持ちの休まる時がありません。本当は家で自分が癒してもらいたいのに、妻に癒しを求められてばかりでは、「家庭より会社の方が楽」と考えても不思議ではありません。
「理想の父親」のイメージ
「男は外に出れば7人の敵」などという言葉もあります。家の外でがんばって働き、やっと家に帰ってきたら、誰しものんびりくつろぎたいもの。しかし、家に帰ってもスイッチをオフにすることができないとしたら、どうなってしまうでしょうか?
風呂上りに生まれたままの姿でうろうろしたり、リビングのソファーでゴロゴロして1日中過ごしたり、酔っ払って風呂にも入らず寝てしまったり、決してほめられるスタイルではありませんが、こんな風にのんびり、ダラダラできる場所が家であるはず。しかし、いつでもきちんと、カッコよく理想のパパでいてほしいという家族の期待、またそれに応えようとするだんな様の頑張りが、いつしか不幸にも自分の首を絞めることになることもあります。
存在感がない
人は誰でも、自分の居場所を見つけることで、自分の存在を周囲が認めてくれたと感じ、安心感を持つことができます。つまり、家庭の中に自分の居場所のないだんな様は、自分の存在を周囲が認めてくれていないように感じているはず。たとえば、毎日の食事のメニュー、買い物やお出かけの予定、テレビのチャンネル権など、日常のちょっとしたことが子供優先になっていて、だんな様無視で進んではいないでしょうか。
あるいは、物理的に旦那様の居場所がない、という例もよくあります。書斎がないのはもちろんのこと、リビングのソファーは子供に占領され、夫婦のベッドルームはすっかり妻の個室と化しているなど。そんな家庭は、旦那様にとって自分の存在意義すら見失ってしまいそうなストレスフルな家庭だといえるでしょう。
帰って来たくなる家
もし、ご自身のだんな様にこのような「帰宅拒否症」の症状が見られるときには、まずは今の家庭がこれらの状況になっていないか確認してみましょう。だんな様が安心してスイッチオフができる家庭こそ、一番素敵な家庭なのではないでしょうか。
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