映画館でのマナーが近年問題視されていますが、中でも上映中にスマートフォンをいじることで周囲に不快感を与えている観客が多いことが注目されています。そのため、映画館によっては上映中のスマートフォン使用禁止に関するアナウンスが行われているのだそうです。
映画館のチケット料金も値上がりが続くなか、巨大なスクリーンで映画を楽しむために2000円弱のお金を支払って劇場に足を運んでいるにもかかわらず、なぜ映画の内容とは関係のないスマートフォンをいじってしまうのでしょうか。男子学生Aさん(2019 代)は、その理由をこう語りました。
「なぜかと聞かれると『なんとなくスマホが気になるから』というのが正直なところですね……。映画って2時間じっとしているのが結構耐えられない。そんなに長い動画を観ることって普段ないので。YouTubeは長くても20分くらいじゃないですか? 本当に2時間ずっと面白ければスマホは見ないと思いますけど、映画って見なくても話がわかるシーンがあるから。そういう時間はLINEやTwitterをチェックした方が合理的な気がします」(Aさん)
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しかし、たとえ音が出ていなくても、真っ暗な劇場の中でスマホの明かりは、集中して映画を楽しんでいる観客にとって非常に迷惑な行為となります。また、学生の暇つぶしにしても2時間1500円という金額は安くありません。そうまでして劇場に足を運ぶ理由はなんなのでしょうか。
「映画に行くのは友達と遊びに行く感覚。作品を楽しむというよりも、話題の映画を観に友達と“遊びに行く”。だから話が難しかったりすると、『あ、これ興味ないわ』ってなる時もあります。周囲への迷惑については、画面の明かりを暗めにしているので、そんなに問題ないと思う。音も出していませんから」(Aさん)
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劇中にスマホをチェックする人たちは、周囲の迷惑がどれほどのものかよく理解できていないようです。さらに、映画館ではAさんのように悪気もなくスマホを見ている若者が多くなってきていて、別の女子大学生Bさん(10代)は、スマホをチェックしてしまう理由についてこう語りました。
「スマホを見つつ、映画の内容を理解することもできます。家ではスマホでTwitterを見ながら、テレビをつけて、iPadで雑誌を読んだりしています。その使い分けている感じが、ちょうどいい。あと、やっぱり大きいのは“不安”です。2時間以上スマホをチェックしないと、自分が見ていない間になにか起きているんじゃないかと不安になっちゃうんですよね。その間に大事な連絡が来ていたら、すぐに返事ができなかったりする可能性もあるので、損したくない。映画って時間が長いので、その間に別のことをしたいと思うのは自然ではないでしょうか」(Bさん)
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こうした映画鑑賞のマナーからも伺えるように、ネットの普及により、子供たちが長時間我慢することができない、じっとしていられないという問題が深刻になってきています。ネット上では、「それなら後でレンタルでもすればいいともならないのか」「自分は迷惑かけてないつもりでも、映画を見にきている人からすれば邪魔でしかない」「自分が思っている以上に映画館でスマホ開くと目立ってるよ。」「スマホへの依存度が引く」「価値観の違いとかでなく、マナーなのでやめてほしいです。」などと批判が殺到しています。映画鑑賞の最低限のマナーということを理解して欲しいですね。