TBSの年末恒例の音楽番組「輝く!日本レコード大賞」は、NHKの「紅白歌合戦」と共に日本の年末を飾る2大歌番組として長きに渡って放送されています。
「輝く!日本レコード大賞」の歴史は古く、記念すべき第一回目が放送されたのは1959年のことで、2016年に放送された最新回で58回を数えています。
写真:TBSテレビ
放送日が変更されたのは?
写真:HDC/広島ダンスカンパニー
そして、この日本レコード大賞を主催しているのは社団法人日本作曲家協会と日本レコード大賞制定委員会で、TBSが後援する形で放送されており、現在では毎年12月30日に放送されるようになりました。
放送日が変更されたのは紅白歌合戦の放送開始時間が変更されたことと、視聴率の低下が要因でした。
特に大きかったのは、歌謡曲全盛だった日本の音楽シーンが1980年代に入るとニューミュージック系・ロック系の音楽が躍進して音楽シーンの主流になっていった点です。
音楽シーンの変わり
写真:dynamitepops.com
ニューミュージック系やロック系のアーティストは音楽賞レースには興味を示さない人がほとんどであったため、ヒットシングルをリリースしてもノミネートすら辞退するアーティストが増えました。
そして、その傾向は未だに根強く残っていて、現在のようなCDが売れない時代でも大ヒット曲を生み出すようなビッグアーティストの多くはノミネートされることを辞退しています。
そのため、近年の日本レコード大賞にノミネートされる楽曲作品やアーティストの顔ぶれを見て疑問を感じる視聴者も多いようです。
ただ、日本レコード大賞は純粋に売上枚数だけで決まるものではなく、いくつかの選考基準があるのも確かなのです。
日本レコード大賞を受賞するためには?
写真:BARKS
この番組の最大の栄誉である日本レコード大賞を受賞するためには、まず優秀作品賞を受賞してノミネートされなければなりません。
そして、この優秀作品賞を決めているのが日本作曲家協会と日本レコード大賞制定委員会です。
その年に発売された邦楽の全てのシングルCD作品を対象にしており、芸術性・独創性に優れ大衆からの強い支持を得るような作品で、その年度を反映したと認められた作品であることが優秀作品賞の受賞基準となっています。
放送日当日の歌唱パフォーマンスも審査の対象
写真:AKB48タイムズ
また、放送日当日の歌唱パフォーマンスも審査の対象となっており、受賞作品の中から最も優れた歌唱によって活かされた作品と認められた作品が日本レコード大賞を受賞することができるのです。
ただ、一部の週刊誌で日本レコード大賞を受賞するための買収疑惑や、受賞するためには芸能界の権力者の意向が大きく反映されているなどという噂も聞こえます。
その噂が嘘か本当かはわかりませんが、日本レコード大賞は作品の売上は関係なく、審査員のさじ加減ひとつで決められるということだけは間違いないと思います。