練炭は見た目がレンコンのように円筒形の形状で、沢山の穴が開けられており黒い色をしています。石炭の粉末を固形化した燃料で日本が開発したものです。家庭用や業務用があり、飲食店で使用される事が多い燃料です。
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昔は家庭でも熱源として練炭を使っていた!
昔は家庭でも熱源として使用され現在の形ではなくレンズ状で小石程度の大きさの練炭として豆炭と呼ばれ、こたつや七輪、あんかなどに使われていました。
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工業用では、低品質の石炭を効率よく燃焼させるために、日本各地で産出される石炭や固形燃料を融合して作られていました。蒸気機関車や船舶の燃料として用いられていた歴史があります。
現在では化石燃料として石油がメインなので練炭を見かける事も少なくなりましたが、アウトドアで用いる方もいます。室内では一酸化炭素が充満するので、大変危険で意識を失い中毒となり命の危険となる場合があるため注意が必要となります。炭火と同じ様な感覚で使用すると思わぬ事になるので、知識を持って使用するのが大切となります。point 302 | 1
建築業界では今でも練炭を使っている!
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今でも、練炭の使用を良くする業者があります。それは建築業界で、冬季のコンクリート打設後の養生に使用する事ができます。コンクリートは、セメント、水、砂、砕石、混和剤を練り合わせて生コンクリートを作ります。冬季では水の代わりにお湯を用いて練り合わせしますが、気温が低ければお湯も水となり凍結してしまいます。コンクリートは一度凍結するとその後の強度上昇が出来なくなり、ボロボロの低強度の製品となってしまいます。現場では、練炭を2つ重ねて燃焼できる缶を用いて、コンクリートの凍結を防止する処置を行います。point 339 | 1
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しかし、練炭の熱は広範囲に広がる事がないので実際に効果があるのは、発生する一酸化炭素です。ブルーシートなどで養生したい箇所を覆い中で練炭を燃焼させ温室効果ガスの役割をさせます。空気が冷えなければコンクリートも冷えないので安心です。一酸化炭素に練炭の熱源が加われば安心ですが、不十分ならジェットヒーターを併用する場合もあります。
練炭の適切な処理
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使用した練炭は灰となっており放置すると飛散してしまいます。また、水を含むとドロドロとなるので適切に処理する必要があります。一般の方であれば自治体によって小型不燃ゴミとして茶碗などと同じ扱いで収集する場所もあります。練炭には、各種有害物質や重金属が含まれておりビニールに包み残灰がこぼれない様にして不燃ごみとして処分します。各自治体で扱い方が異なる場合があるので、発行されている表などを参考にし問い合わせする事をお勧めします。point 300 | 1