「不適切なうえ、不快感を与え、人種差別的だ」
「ジャングルで最もクールな猿」とプリントされたパーカーの広告に黒人少年を起用したアパレルメーカーのH&Mが、「人種差別的」との批判の声を受け、謝罪した。1月8日、ハフポストUK版などが報じた。
批判が寄せられたのは、H&Mがオンラインストアに掲載した商品。
英語で「Coolest Monkey In The Jungle(ジャングルで最もクールな猿)」とプリントされており、黒人の少年がパーカーのモデルを担当した。
この写真について、Twitter上で「今の時代において、ブランドやアートディレクターがこんなに不注意で、無知でいるなんてありえない」「不適切なうえ、不快感を与え、人種差別的だ」などの非難の声が相次いだ。
こうした批判を受け、H&Mの広報担当者はハフポストUK版の取材に対し、「該当の写真をH&Mのオンラインストアから削除しました。不快感を与えてしまったことに対し謝罪いたします」とコメント。商品写真にモデルを起用せず、パーカー単体の写真に差し替えた。
過去に広告打ち切りの例も
商品の広告が人種差別的との批判を受けた例としては、英蘭日用品大手ユニリーバ傘下のダブが昨年10月、ソーシャルメディアに流したボディーソープの広告がある。黒人女性が茶色のTシャツを脱ぐと白人女性が現れるという動画が問題視され、ダブは謝罪した。
米食品大手ケロッグも同月、シリアルの箱に描かれたイラストが差別的と指摘され、デザインを変更した。シリアルの黄色っぽい粒のキャラクターでにぎわうショッピングセンターの中にひとつだけ、茶色い粒が清掃員の姿で登場していた。
昨年4月には、独化粧品大手バイヤスドルフの主力ブランド、ニベアが「白は純粋」というキャッチフレーズを掲げ、これが右翼団体に歓迎されたことから撤回を余儀なくされた。