日本では1972年に札幌、1998年に長野において冬季オリンピックが開催されています。その2大会ではスキージャンプにおいていずれも金メダルを獲得するなど、まさに冬季オリンピックにおける日本のお家芸となっています。近年はスキージャンプのルール改正によって苦しめられている面もありますが、それでもスキージャンプの人気は色あせることがありません。そんな中、札幌オリンピックが開催された札幌市にある大倉山ジャンプ競技場に隣接する形で、札幌オリンピックミュージアムが2000年にオープンし、スキージャンプや札幌オリンピックの歴史などを知ることができる場所が存在します。
写真:livedoor Blog
札幌オリンピックミュージアムには、展示スペースと体感スペースの2つがあります。展示スペースでは、オリンピックの歴史やフィギュアスケートなどの映像が流されたり、北欧から日本にやってきたスキーの歴史、日本で初めてスケートが行われたのが札幌であることからスケートに関する歴史、そして、冬季オリンピックで開催される種目に関するルールや知識、用具などをまとめた展示エリアなどが存在し、パノラマシアターでは巨大な円形スクリーンの中で映し出される大迫力の映像を見ながら、競技映像などを見て、気分を高揚させることができます。
写真:たびらい
オリンピックミュージアムと銘打つこともあり、オリンピックに関するものも多数展示されています。そもそもなぜオリンピックが始まったのかという説明がなされているスペースや1924年から始まったオリンピックの歴史、これまでのメダルの移り変わり、札幌オリンピックが行われることになった過程などがわかるスペース、オリンピックに出場しメダルを獲得した選手たちの貴重な用具、パラリンピックに関する用具などの紹介がなされており、これを見るだけでオリンピックのことだけでなく、冬季スポーツのことなどもわかるようになっています。
写真:悠悠北海道
何といっても特徴なのが冬のオリンピック種目を体感することができるというものです。一番人気を集めるのが何と言ってもスキージャンプのシミュレーターです。大倉山のジャンプ台に上がり、実際にその高さ、急な坂を体感した後でシミュレーターをやってみると、自らもスキージャンプの選手になったかのような感覚になり、気分が盛り上がります。踏み切りから飛行姿勢、着地などを行い、これらが点数として表示されるため、自分がもしスキージャンプの選手だったらどれくらいの活躍ができるのかというのがわかるだけでなく、友達や家族と盛り上がることができます。
写真:ようこそさっぽろ
他にはボブスレーも体感できます。体感できるボブスレーは実際のものを使用しており、それに乗り込んで、体重移動だけでコーナーを駆け抜けることができます。ボブスレーは最高速度が130キロ程度となっており、その世界観を選手目線で知ることができるのも魅力的です。また、クロスカントリーも体感でき、複数人で競争をすることもできます。こうしたものを通じて、どれだけ選手が大変かというのを知ることだけでなく、実に面白い競技が冬のスポーツには多いということを知ることができるため、そうした意味でも、札幌オリンピックミュージアムの目玉とも言えます。
写真:ようこそさっぽろ
体感スペースとしては、スキージャンプの踏み切りのシビアさを体感できるスペースもおすすめです。スキージャンプの歴史を知ることができるだけでなく、スキージャンプがどれだけ繊細なスポーツであるかというのを体感できます。アイスホッケーのゴールキーパーの体験やスピードスケートの体験など色々なことができるため、多くの観光客がここを訪れており、日の丸飛行隊はこうしてできたというのを実感することができます。