がっしりとした体格と鋭い目つき、たるんだ皮膚に大きな口で、怖いというイメージがある人も多い土佐犬は、闘争本能を持ち合わせていますが、人なつこく、飼い主に忠実な一面もある愛らしい性格の犬です。土佐犬は、鎌倉時代から室町時代あたりに、現在の高知県にあたる四国の土佐藩で、闘犬として用いられたことだと言われています。藩士の士気を高めるために推奨されており、イノシシ狩りにも使われていた四国犬と呼ばれる犬種が起源で、明治時代に入ってから、耐久性と闘争心のある闘犬として品種改良され、現在の土佐犬となりました。
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高知県の高知市では、伝統的な闘犬を行う場所として、土佐闘犬センターがありましたが、動物愛護の観点から反対の意見が出ている一方で、文化財や観光資源という側面もあり、現在では、土佐犬パークとして営業しています。土佐犬は、日本の犬の中では、群を抜いて引き締まっている筋肉質な体型で、頭が大きく、皮膚がたるんでおり、噛まれてもダメージが少ないと言われています。耳はほとんどがたれ耳で、愛嬌があるかわいらしい表情も特徴です。大型で、平均でも90㎏台の体重があり、大きい場合は100㎏以上の大きな体になることもあります。毛の色は、レッドやブラック、金色が買った茶色が一般的ですが、虎のような模様や白もいます。毛質は短くて硬く、赤や茶色が人気です。
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土佐犬は、大変勇敢で、大胆な性格ですが、大型犬特有の寛容で人なつこく、穏やかな一面もあります。闘争心があり、見知らぬ人には、警戒心や闘争心を出して攻撃的になりますが、きちんとしつけをすることで、飼い主に忠実で、優しく、飼いやすい犬種です。寿命は、10年から12年程度と言われていますが、18歳まで生きた土佐犬もいます。ペットショップで販売されることは少なく、直接ブリーダーから購入します。また、闘犬大会などで、気に入ったい土佐犬に目をつけて、入手する場合もあるようです。
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土佐犬はたくましい筋肉質の体と勇ましい性格で、大変堂々とした貫禄があることが威力です。頭脳明晰で優秀な犬種なので、飼い主と決めた家族には、大変忠実で、従順な性格をしています。闘犬として戦うときには、闘争心をむき出しにしますが、家に帰ると飼い主の足元に寝転んで離れなかったり、小さな子供にいたずらされても、されるがままになっていたりするなど、家では甘えん坊の性格の土佐犬も多いようです。飼い主以外の家族には、心を開くことはなく、甘えたしぐさをすることがない場合が多く、警戒心と闘争心をあらわにしたり、飼い主を守ろうとしたりするため、飼う場合には、危険がないように十分な注意が必要です。
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きちんと教育をすることで、おとなしく、忠実でかわいらしい性格をしているので、正しい知識を持ち、小さなころからきちんとしつけをすることが大切です。また、頑丈なケージや太い首輪、リードなども必要で、万が一の事故を防ぐように、注意しながら飼育することが大切なポイントです。家族に優しいからと言って、土佐犬は誰にでも優しいわけではありません。闘犬として、品種改良されていることを十分に理解し、しっかり覚悟を決めて買うことがとても重要です。
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安易に土佐犬を飼うことはとても危険ですが、とてもかわいらしく、愛らしい魅力がある犬種なので、興味がある場合には、実際に土佐犬を見に行ってみたり、飼っている人やブリーダーに話を聞いてから、家族とも話し合ってよく考えてから飼うようにしましょう。赤ちゃんの土佐犬を見て、かわいらしさにひかれて飼う人もいますが、予想以上に大きくて強くなるため、必ず成犬を見てから考えるようにすることをおすすめします。