ひらがなの「そ」には書き方が2種類あるのをご存知ですか??
1つは、1画で一筆書きのように書く書き方と、
もう1つは、点を打ってから2画目を流れるように書く書き方があります。
手書きで「そ」を書くとき、あなたはどんな書き方をしていますか?
他にも”ひらがな”には「そ」以外にも書き方が複数あるものがあります。「き」「さ」「そ」「り」なども世代によって、または使われているフォントの種類によって書き方が違います。
その中でも今回は「そ」の書き方の違いについて興味深いことがわかってきました。
そもそもなぜ2種類あるのか
これは元となった「曽」の上部の省略に由来する差によって2種類に別れたようです。
一般的にも単なる書き癖の違いとして扱われ、公式な場においても前者・後者のどちらでも書いても基本的に不問とされています。
もともと”ひらがな”は、漢字の草書体がもとです。ですので、さっと簡略的に書こうとして画数が省略されていった末の文字が、普段みなさんが使っている”ひらがな”というわけですね。
最初に点を打ってから一旦筆を紙から離す場合[2画]と、そのまま続けて書いてしまう場合[1画]の二種類あるという事ですが、画数を省略して簡単に早く書けるという意味では、現在活字で標準に使われている「そ」の一画で書く文字が最終形ではないかと言われています。
世代によって異なるのはなぜか
「そ」の書き方で世代がわかってしまう理由は、学校でどう教えられているかの違いによるものだそうです。
教育とは常に時代に沿って変わっていくものです。教育要項や、日常常用漢字等、頻繁に改訂があります。そこで世代の差が生まれてしまうのかもしれません。
ひらがな「そ」の書き方で生まれた年代が分かる!! pic.twitter.com/o2KqlJ3qg1
— நிப்பொ (@nipox25) October 8, 2016
小学校の国語の教科書では、平成3年までは「そ」を2画で教えていて、それ以降は1画で教えているということです。
つまり、現在の小学校では生徒に一画が正しいと教えていることになりますね。
【たのしい文字】
小学校で学ぶ「そ」左、50年前の2画の「そ」。
右、今のひとふでの「そ」。
ひらがなの画数って無理があるよね。
(小学1年生の教科書から) pic.twitter.com/6iNDffzaLbADVERTISEMENT — 祖父江 慎(そぶえ しん) (@sobsin) May 4, 2017
どちらで書く書き方が正しいのか
結論としては、ひらがなの字体というものは公的には明確にされていないため、その字形についての基準も公的にはあきらかになっていないのです。
つまり先ほども述べたようにつながった「そ」もつながらない「そ」もいずれも、間違いであるとはいえないということですね。
一方、漢字の場合は常用漢字表において字体が示されていて、またその「字体についての解説」において”いわゆる許容”がある程度明確になっています。ところが、ひらがなの場合、字体についても字形についても、漢字の場合のような規準を文部科学省・文部省は示していないという問題があります。
そのため、どちらを書いても間違いではありませんが、世代によって、もしくは人によって書き方が変わってしまったりするということなのです。
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