ナルトの最終回は賛否両論あったと言われていますが、その1つが作中の最後になるとが日向ヒナタと結婚していると言うことが明らかになった点に関係しています。
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物語を最初から知っている人はナルトが同じチームのサクラのことが好きであり、そのサクラはサスケのことを好きだと言うことが非常にはっきりとわかっていたため、ナルトが努力をすることによってその魅力にサクラが少しずつ気がついていくと言う展開にニヤニヤしたこともあるでしょう。
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作中ではその関係性が上手に活用されて里を抜けたサスケに対して一途に想い続けるサクラの気持ちを大切にするナルトの姿が描かれてきました。ナルトの気持ちは非常にまっすぐであり、そのありように徐々にサクラが心を動かされていく様子も丁寧に描かれています。物語の終盤ではナルトの実の母親であるクシナとサクラの姿が重なって描かれるなど、ナルトとサクラが結ばれるのではないかと噂されるようなエピソードが沢山描かれたのも事実です。そのような中、最終決戦の結果、サスケとの関係が元通りに戻ったところから最終回の展開に移ったのです。
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なぜナルトがサクラではなくヒナタを選んだのかという具体的な理由については原作の中で描かれてはいません。映画の中でそのエピソードが描かれていますが、原作の中ではキャラクターのそれぞれの行動から推測するしかないというのが現実です。賛否両論ありましたが、ナルトが落ちこぼれの頃から一途に想いを寄せていたヒナタと結ばれたことについて非常に嬉しい思いを持ったと言う人も少なくありません。実際にヒナタは主要キャラクターの中でも非常に女性的な部分が人気であり、決して強く活躍する女性と言う訳では無いのですが、女性らしい優しいところが多くの読者に共感されてきました。幸せになってほしいと言う願いを持っていた人も少なくないでしょう。
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原作者の中でもこのような感情については悩んだのではないかと思われる節がたくさんあります。木の葉の里が襲われたときにただ1人、勝てる見込みのない相手からナルトを守るために戦ったヒナタが描かれた際には、ナルトにとって特別な存在であるということを意識させることにつながったと感じた人もいますし、終盤の戦いの中では逆にサクラとの関係性が急速に近づいたように感じたのはほとんどの読者の感想であると思います。サスケがチームに復帰して昔の関係性を取り戻す中で、サクラの思いも丁寧に描かれています。
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それでも原作の最後でナルトとヒナタが結婚したと言う背景には、一途な思いを貫いて幸せになるという結末を描きたいと言う気持ちが多くの読者と作品中のキャラクターを幸せにするものであると考えたからではないかといわれています。ナルトは最終的には里の英雄として立ち振る舞うことになりましたが、初期の頃は嫌われ者であり落ちこぼれであり、誰も注目することのなかった1人の忍者でした。その頃からそのようなナルトに思いを寄せていたヒナタを幸せにしてあげたいと言う願いが届いたのかもしれません。
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サクラもナルトに対して様々な感情を持っていたのは事実であると言えるでしょう。しかしながらサクラにもサスケが里を裏切っても変わることがわかった一途な想いと言うものがあります。英雄になったになったからといって、急に関心を持ったように思われないように一途な思いを貫き通したと考えるのは適切かもしれません。いずれにしても最終回を迎えたキャラクターは皆幸せそうで、この結末で良かったと多くの読者に思わせるものであったと言えるでしょう。作品を読み直してみるとヒナタの一途な想いやサクラの一途な思いは一貫して丁寧に描かれています。この思いを遂げさせたいと考えた結果が最終回の展開だったと考えることができるでしょう。