読売新聞の独自の取材により、米映画大手ワーナー・ブラザースが、小説や映画で世界的な人気の「ハリー・ポッター」のテーマパークを、2023年春をめどに東京都内にオープンさせることが明らかとなりました。都市型遊園地「としまえん」(東京都練馬区)が今年以降に閉園した後、ワーナー・ブラザースが跡地の一部に建設する計画です。
ワーナー・ブラザースは、西部グループが所有する敷地(約20ヘクタール)の一部を借りてテーマパークを作る一方、東京都が残りを買収し、一帯を大規模公園として整備する方向です。としまえんの遊戯施設やプールは順次閉鎖予定です。ワーナー・ブラザースと西武、東京都などが協議を進めており、今春にも正式に決定する見込み。
テーマパークの中身は、映画撮影に使われたセットを見学できるロンドンの施設を参考に検討が進んでいます。
ロンドンでは、巨大な魔法学校のホールや商店街、鉄道などのセットを散策したり、魔法のつえなどの小道具を間近に見学したりすることができます。こうした施設は、スタジオ型とも呼ばれており、乗り物型アトラクションがある米国のユニバーサル・スタジオや、大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)とは異なるタイプです。
現在のまだ営業をしている、としまえんは1926年に開園し、遊戯施設やプール、温泉施設などがある都内有数の遊園地です。
都は2011年の東日本大震災後、防災対策の一環として大規模公園にする計画を決めていました。都は西武側に買収を提案しましたが、近年は交渉が停滞していました。
関係者によると、昨年頃からハリー・ポッターの施設を提案したワーナー・ブラザースが加わり、交渉が再び動き出したそうです。
ハリー・ポッターは英作家、J.K.ローリング氏による魔法使いの少年が主人公の小説です。
1997年に発刊され、日本では99年に翻訳版が刊行。世界的な人気となり、ワーナー・ブラザースは2001年に映画化。小説と映画はいずれも続編が作られています。
USJには約450億円が投じられ、14年にハリー・ポッターの施設がオープンしました。14年度の入場者数は前年度比200万人増の1270万人に上る人気。日本人だけでなく、訪日外国人観光客にも人気が高く、現在は関西観光の目玉の一つとなっています。
1997年の発刊から早くも20数年…ハリー・ポッターの人気がまだまだ落ちていないことにも驚きましたが、ハリー・ポッター関連の施設が日本に2カ所できることにも驚きです。