成人式に音信不通の着付け業者
1月8日、成人式の日にとんでもない事件が起こりました。
成人式のための振り袖販売やレンタル、着付けを手掛ける業者「はれのひ(harenohi)」が、1月8日の早朝になって突如、連絡が取れなくなったといいます。
当日、着付け会場に出向いたにもかかわらず、業者も来ず音信不通となり多くの人が被害に遭いました。
晴れやかな行事である成人式が台無しになってしまったのです。
「はれのひ」とは
公式サイトを確認すると「はれのひ株式会社」は、成人式用の振り袖販売、レンタル、写真撮影、着付けなどを手がけています。
サイトによると着物の幅広い品揃えや女性スタッフによるサービスを売りにしていたようです。
2008年に創業し2012年7月末に初の直営店を横浜にオープンさせています。
店舗は、横浜みなとみらい店、八王子店、つくば店、福岡天神店と全国に4店舗とされており、「東京商工リサーチ」によると、他にも横須賀市と柏市にも店舗があるようです。
ちなみに、カタカナの「ハレノヒ」は全く関係ありません。
結婚式や成人式の記念撮影を行う佐賀市の写真館に「ハレノヒ」という業者があります。
問題となっている「はれのひ株式会社」とは全く関係がなく、「当社とは一切関係ございません」とのコメントも出しています。
「はれのひ」と間違えられ無言電話などがあったとのことです。
しかし、写真館「ハレノヒ」は、「今後私たちの『ハレノヒ』という社名にもそのイメージがついてしまうかもしれませんが、私たちは変らず、お客さまの大切な1日を全力でサポートするべく、日々業務に邁進していく所存です」と語っています。
事件当日の様子
被害に遭った女性の話によると、2日前までは連絡が取れていたといいます。
振袖は郵送するとの連絡も受けており、安心して8日の早朝に振袖会場に向かいました。
しかし、会場には業者が来ておらず、振袖も届いていなかったのです。
会場はパニック状態となっていたといいます。
会場のホテルスタッフや、同じ会場を利用していた別の着付け業者らが協力し、振袖を探したり着付けを行ったりとサポートしてくれたそうです。
女性は「人の優しさが身にしみます」と語っていました。
しかし、振袖がないため式に出れ無かった人も多かったようです。
また振袖は持っていて着付けだけをお願いしていた人も、着付けが遅れてしまい式には間に合わなかったようです。
被害に遭った人は300人以上だと言われています。
成人の日は一生に一度しかありません。
人生の大事な日を台無しにする最悪の出来事となりました。
「はれのひ」の社長は誰?
はれのひの社長は篠﨑洋一郎という人物です。
元従業員によると「(社長から)融資がうまくいけばどうにかなると言われて、どうにかして成人式だけは挙げるだろうと信じてやっていた」とのことです。
今回、成人式の詐欺事件を引き起こし、幹部と共に逃亡を図ったとされています。
従業員への給料などは3か月ほど支払いが遅れており、経営に行き詰っていたと思われ、計画倒産だと考えられます。
倒産することを目的として、予約を受け付け前払いでお金を集めていたのです。
旅行会社の「てるみクラブ」と同様の手口だと思われます。
はれのひの社長は篠﨑洋一郎は海外に逃亡したなどの噂が広まっていますが、詳細は明らかになっていません。