「埼玉県立歴史と民族の博物館」の常設展示室に設置された貼り紙…。
博物館の展示室内にある貼り紙が、昨年ネット上で注目を集めていまた。
室内での飲食禁止を知らせる案内の下に、「なぜダメなのか」の理由が記されているのです！設置した狙いとは…！？

博物館の展示室内の貼り紙に‟携帯電話での通話や飲食などの禁止”を知らせるお願い文の下に、「展示室で飲食ができないのは……」というタイトルで、以下のような文章がつづられています….。

 

わずかな飲み物や食べ物からカビが発生したり　アリやゴキブリなどの虫を呼び寄せてしまいます。
飲み物の1滴が虫を呼び、資料の破損につながる危険があります！
博物館では、こまめに確認・点検・清掃を行っていますが、より確実に大切な資料をカビや悪い虫から守るために、御協力をお願いいたします。

この貼り紙が今月になってツイッターで紹介されると、「わかりやすくていい」「そういう時代なんだなぁと納得しつつ少しモヤモヤ」などの声が寄せられ話題となっていました。

この展示担当の学芸員によると、設置したのは5～6年ほど前で常設展示室など数カ所に貼り出していたようです。

展示室内に設けられた休憩用の椅子で飲食する人がたまにいるそうで、それに気づいたスタッフが声をかけているといいます。

そんななか、単にダメだと注意するのではなく、その理由も説明することで、「納得してもらい飲食する人を減らすことができるのはないものか」と考えたそうです。

今でもその貼り紙に気づかず、飲食している人を見かけることはあるそうですが、掲示に気づいた人は「わかりやすくていいですね」と、スタッフに声をかけてくれる人もいるそう。

この貼り紙が話題になったことについては、「私たちにとっては当たり前のことでも、理由を明記したことで意図をくんでいただけてうれしいです。これをきっかけに展示物の長期的保存に対する理解が広まればと思います」と語っていました。

この報道を受け、他にも肯定的な意見が寄せられています。

「あとは生花の持ち込みもご遠慮いただけるとありがたいです。博物館で勤務していた時、観覧中は生花を別室でお預かりしていましたが、皆さんの想像をはるかに上回る数の虫が出てきます。」

「ここまでしないとわからんのかとも思うが、今の時代、子どもを叱るときも怒鳴るより理由を言えというしな。」

「博物館となると大きな子どもも沢山押し寄せる時代だし、過ぎるぐらい丁寧な説明が必要なのだろう。」

 

単に注意を呼びかけるのではなく、このように親切に理由を説明してくれると確かに理解できて納得ですね！！