ヘアカラーは髪が傷む印象を持たれますが、美容院に任せれば髪が溶けるなどの大惨事には至りません。自身の雰囲気を変えることに興味があって、似合う髪色が分からないときは美容院で相談するのも手です。ヘアカラーや痛みにくい髪色について、紹介します。
髪にダメージのあるブリーチ
髪の毛を染めるとき、色によっては髪の色を抜く場合があります。
日本人の黒髪は他の色が移りにくく、ブリーチと呼ばれる脱色剤で髪の毛の色素をなくします。アルカリ剤と過酸化水素水で髪を守るキューティクルを開き、メラニン色素を分解することで髪の脱色が始まります。ブリーチでは髪の栄養も一緒に消えて果てには髪が溶ける可能性があり、トリートメントが必要になるほど髪を傷めるため、髪や肌が弱い場合は美容院などで相談することをおすすめします。自身の髪質に合ったブリーチを見繕ってもらいましょう。
ヘアカラーの明るさの単位はレベル
ブリーチを使わないヘアカラーは、黒髪をベースとすることでニュアンスカラーを楽しめます。
ヘアカラーのみでは髪色を明るくできませんが、ブリーチよりは髪の傷みを軽減できます。赤やピンクで茶色の髪色に見せかける、グレーでアッシュカラーを作る、ということが可能です。鮮やかな髪色にしたい場合は、ブリーチ剤を含んだ市販のヘアカラー剤で髪の色素を少しだけ取り除くと、染まりやすくなります。
ヘアカラーは明るさの単位をレベルで表し、基本的には1から20レベルまでの範囲がメーカーで作られています。日本人の一般的な黒髪は4から6ほどで、13前後のレベルまではブリーチ剤を使わずとも実現することができます。
黒髪に見えるダークトーン
髪色の明るさを1から3レベルにすると、黒染めしたかと問われるほどに少々不自然な黒髪になります。
4から7レベルはダークアッシュや青みがかったアッシュブルージュなどが当てはまる、ダークトーンと呼ばれる明度領域です。赤みを抑えたアッシュグレーは透明感を醸し出し、跳ねた髪も綺麗に見られます。外国人風のスモーキーアッシュは品の良さがあるなど、個性を秘めた黒髪を演出できます。
脱色しなくてもできる、明るい髪色
8レベル以上は、髪を染めたことに周囲が気づく明るさです。明度領域はミディアムトーンと呼ばれます。
明るいカラーと暗めの色味で奥行きを出し、立体感のあるミルクティブラウンは見る角度で印象が異なります。アッシュベージュは柔らかい雰囲気が似合い、7レベルよりも明るくしたアッシュグレーは明るい色の化粧が映えます。11レベルのアッシュベージュは顔周りを明るくすると小顔効果があり、ハイライトを入れた仕上がりはより外国人風になります。フォギーベージュも立体感を出せるカラーで、柔らかそうな髪質を演出します。
2段階のカラーリング、ダブルカラー
髪を脱色させた後にヘアカラーで染める、2段階のカラーリングは一般的にダブルカラーと呼ばれています。
ブリーチを2回行った後にヘアカラーを入れると、トリプルカラーとなります。絶妙な色合いやビビッドカラーなどの発色がしやすくなる一方、色素を抜いた状態ではヘアカラーが定着しにくく、パーマもかかりにくなります。美容院でカットやトリートメントを考慮しなければ、ダブルカラーは2時間から3時間程度かかります。市販のブリーチ剤でもダブルカラーは可能ですが、色素が抜ける時間は個人差がある上にムラが発生するなど、失敗する可能性も考慮しなければなりません。
まとめ
髪の明るさを示すレベルやトーンは、人に様々な印象を与えます。自分自身の見せ方や、存在のあり方によって髪色の適正レベルが変化します。髪のプロである美容師に対して気構えることなく、柔らかい雰囲気、斬新、など理想の仕上がりを話しましょう。傷むことを理由に敬遠せずとも地毛のようなアッシュは可能で、慎重に行えば失敗も少なく済みます。