一生に一度の晴れの日のために、多くの二十歳の若者たちは振袖やスーツを仕立てたのでしょう。
ネットユーザーキクイさん(@kikuimaisi)の妹の元にも、振袖に合わせる帯が成人の日の数日前に届きました。
そこで、たくさんの人々が胸を打たれた理由は、この帯は、亡き祖父と父親の愛がこもった渾身の一作だったからです!
妹の成人式用の帯が届きました。約十年かけて制作した作品で、死の間際まで作り続けた祖父と現在家業を継いでいる父の合作です。ここまでの帯は中々無い……はず pic.twitter.com/8q0yPCvWQ1
ADVERTISEMENT — キクイ (@kikuimaisi) January 11, 2019
キクイさんの祖父は、「日本刺繍」と呼ばれている刺繍の技法で、化粧回しの製作を行っていたそうです。
そして、現在は、キクイさんのお父さんが家業を継いでいるそうです。
今までの作品を見ると、「日本刺繍」という技法の繊細さ、そして、どれほど根気が必要な製作であるのかが伝わってきます!
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日本刺繍(にほんししゅう)とは、絹糸を両手で刺していく刺繍のことで、平安時代には貴族の衣服の装飾や、雅楽の衣装に活用されていました。
現在、市販されている着物や帯のほとんどは機械刺繍です。
よって、手作業による日本刺繍はとても貴重で珍しいものであるのです。
妹さんの帯の柄ももちろん全て日本刺繍で表現されています。
写真をいるだけでも言葉を失ってしまうほどの圧倒的な美しさです。
キクイさんの投稿の中で公開した帯の写真は大きな反響を呼びました。
約10年間をかけて製作された帯。
この帯には祖父の思いと父親の思いが一針ごとに込められているのでしょう。
成人式の日、この帯をつけて着飾った妹さんはきっと、誰よりも特別な輝きを放つのでしょう。
ご成人、おめでとうございます!
ネット上では絶賛のコメントが続出しています。
「約10年かけてお作りになったということは、妹さんがまだ小学生の時からおじいさまの場合は死の間際まで、健やかに成人を迎えられることを祈って心をこめてひと針ひと針刺繍を施したのでしょうね。それを考えると涙が出ます。心から、妹さんの成人おめでとうございます。」
「某帯屋の営業です。素晴らしい作品ですね。全通ですか?約10年で作られたのもスゴイ…!!!!すてきなものを見れて嬉しいです。」
「妹さんの成人式、おめでとうございます。素晴らしい帯を拝見できて、日本の宝だなぁと嬉しくなりました。ありがとうございます。」
「繊細な刺繍ですね。眼福です。」
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