一斉休校で見送ってくれる後輩がいない⁉ 寂しくなってしまった卒業式たちに 先生たちが用意したサプライズとは…?。
久しぶりの教室での卒業式の朝、卒業生が目にしたのは先生からの温かいプレゼントでした。
少しでも特別な思い出となるように…
12日、千葉県我孫子市にある中学校では休校の日が続くなか、卒業式が行われました。本来なら在校生が卒業生の胸に花を付けますが、12日はその在校生の姿はありません。
感染防止を考えての卒業式の規模縮小です。少し寂しくなった卒業式。それでも、先生たちはこの日が少しでも特別な思い出となるように、あるプレゼントを用意していました。
休校中、静けさに包まれた校舎の中で、その準備は着々と進んでいました。そう、黒板アートです。
先生たちは黒板アーティストのすずきらなさんなどに依頼してクラスごとの思い出を絵にしてもらいました。3年2組は学級通信のタイトル、おでんの絵。3年3組はクラスでお決まりのアロハポーズなど、クラスによって様々です。
そして卒業式の朝…。おでんの絵は個性豊かな生徒を具材に見立てました。この後には消されてしまう黒板アート。でも、卒業生の心にはいつまでも残る旅立ちの日となったことでしょう。
2週間ぶりに登校した生徒たちの間に笑顔
また 13日、福岡県広川町の広川中で卒業式があった各教室にもサプライズで「黒板アート」が用意され、門出の日を彩りました。
新型コロナウイルスの感染防止のため規模を縮小して行われる中で、周囲の善意が形になりました。
「やばい、泣きそう」「感動する」…。
2週間ぶりに登校した生徒たちの間に笑顔が広がりました。3年生5クラスと特別支援学級の黒板に、校舎や町特産のあまおうのショートケーキなど 6種類の絵が描かれていました。
校長がポケットマネーから交通費を出し招待⁉
手がけたのは 千葉県の黒板アート作家すずきらなさん(25)。
日頃は人気アニメのプロモーションや広告に携わっているすずきさんですが、全国一斉の休校措置を受けて卒業式向けのボランティアを始めた。交通費のみ負担してもらって依頼を受け、九州では唯一、広川中を 2日間訪問して仕上げました。
同校では例年、在校生が卒業生の教室を花などで飾るのですが 今年は休校でできませんでした。古川志乃校長が会員制交流サイト(SNS)で黒板アートを見つけて応募。ポケットマネーから交通費を出し招待したそうです。
重なり合う手と手の絵が描かれていた 3年3組の女子生徒(15)は「仲がいい私たちにぴったり。思い出になります」と笑顔。
別の女子(15)は「友達に会えないなど悪いこともあったけれど、良いこともあった」と目を潤ませていました。
息子の卒業式にも描いてもらったのを見て感激…
《 子供たちの涙と笑顔、規模縮小の中、今できる最高の卒業式だったんじゃないですかね。ご卒業、おめでとうございます》
《 昨年 息子の卒業式にも描いてもらったのを見て感激したのを思い出します。今年ならなおさらだと思いますし、先生方の想いは、子どもたちにきっと伝わったと思います!保護者としてはこれを見た子ども達の表情を見れる瞬間に 先生冥利につきる、と思っていただければ良いのですが…》
と 言う父兄からのコメントも寄せられていていましたが…
精力的にこのような卒業式向けのボランティアをしてくれた すずきらなさんらに感謝を表したいと思いました。