マスクを手作りして 新型コロナウイルス感染症（COVID-19）対策する動きが広がっているようですが、あて布（あてガーゼ）として「滅菌ガーゼ」を使うのは「やめてください」との声がツイッター上であがりました。
メーカーも手作りマスクに「必要ない…」
手術後の傷口にあてるなど、本来の用途で必要としている人に行き渡らなくなる可能性があると指摘されています。
ガーゼを含む医療機器メーカーに取材すると、手作りマスクに滅菌ガーゼは「必要ないと思います」と話しました。そもそも滅菌は、傷口に直接あてるガーゼから雑菌が入り込まないようにするために施されるもので、マスクに滅菌ガーゼを用いても「気持ちの問題だろう」としています。
滅菌ガーゼを爆買い⁉ 必要な人に「行き渡らない」
使い捨て不織布マスクの供給不足が続き、注目が集まる手作りマスク。作り方の1つは 布とガーゼを縫い合わせる方法で、多くのウェブサイトなどでも紹介されていますが…。
ガーゼにもいくつか種類があるのですが、ツイッター上では新型コロナウイルスの影響で「滅菌ガーゼ」が店頭からなくなったという報告があがるようになりました。
特に拡散されたのは 2020年3月1日の投稿です。
「滅菌ガーゼでマスクを作るのはやめてください。手術後の在宅ケアで本当に滅菌ガーゼでないとだめな人に行き渡りません」として、マスクを作る場合は滅菌ガーゼ以外を用いてほしいと訴えています。
この投稿に対しては…
「調剤薬局で働いてますが、滅菌ガーゼを爆買いしていく方が増えてて こちらも困ってます」
「私もちょうど今日、怪我した子どものための滅菌ガーゼを買いに行き、すっからかんの売り場を見て愕然としました」「ほんま、これ辞めて下さい」等など、同様に滅菌ガーゼの不足に悩まされている旨のリプライも寄せられました。
そもそも「滅菌」とは 何か…？
日本石鹸洗剤工業会（JSDA）ウェブサイトによると…
「すべての菌（微生物やウイルスなど）を、死滅させ除去することで、日本薬局方（編注：厚生労働省が定めた医薬品の規格基準書）では微生物の生存する確率が 100万分の1以下になることをもって、滅菌と定義しています」と説明があります。
自作マスクに関しても「滅菌ガーゼでマスク作るとかは無意味だから止めましょう」といった声があがっています。