公園や河原など見かけることが多く、身近な鳥として知られるスズメ。スズメの餌はどのようなものを選べばいいのでしょうか。餌やりをするときのポイントや雛を保護したときの注意点などについてご紹介します。
スズメは意外と大食い
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雑食のスズメは昆虫や木の実、植物の種など様々なものを食べることができます。小さな体が特徴的なスズメですが、実は鳥類のなかでもかなりの大食いとして知られています。毎日たくさんの食べ物を必要とするため、人間社会に近い場所を好んで生息するようになったと考えられています。くちばしは太くて短いのが特徴で、穀物のような硬いものでも簡単に噛み砕くことができます。また、食べたものは「ソノウ」と呼ばれる喉の部分に貯めることができるため、一度にたくさんの量をまとめて食べることができます。この「ソノウ」部分が平らになっていたら、スズメのお腹が空いているサインです。point 362 | 1
パンよりもお米がオススメ
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野生のスズメに餌をあげる場合は、お米がオススメです。スズメは昔からイネ科の植物を主食としてきたため、お米は好んで食べてくれます。ただし、スズメは火を通して調理したものや、茹でた食べ物が苦手なため、お米は炊いたものよりも生米の方が適しています。特にデンプンなどの粘り気が強いものは、ソノウに入ったときに付着しやすく、細菌が増えたり炎症を起こしてしまうこともあるため注意が必要です。ハトなどと同じようにパンも喜んで食べますが、市販のパンは添加物やカロリーが高いこともあるため、生活習慣病などを発症しやすくなってしまいます。また、パンに含まれている酵母が体内で発酵してしまうと、消化器官に炎症を起こしてしまうこともあります。point 309 | 1
スズメにとって危険な餌とは?
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スズメは雑食なため、基本的には何でも食べてくれますが、与えると危険な食べ物もいくつかあります。特に苦手としているのがほうれん草やパセリといった、あくの強い青菜類です。これらの野菜には蓚酸が多く含まれているため、食べてしまうとカルシウムの吸収が悪くなり、骨が弱くなってしまいます。ただし、同じ青菜類でも小松菜やチンゲン菜、ブロッコリーなどは食べることができます。ビタミンやカルシウムなどの栄養分も豊富なため、スズメの健康改善にも効果的です。そのほかに与えてはいけない食べ物としては、アボカドやチョコレート、カフェインや乳製品などがあります。特にアボカドは中毒を起こす危険性があるため、注意するようにしましょう。point 395 | 1
雛を保護したときの注意点
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雛を保護した場合は、できるだけ早く餌を与えてあげるようにしましょう。スズメは飢えに弱いため、3時間食事を摂ることができなかっただけでも、危険な状態となることがあります。ただし成鳥のスズメとは違い、生米のような固い穀物は消化することができません。緊急用として餌を与える必要がある場合は、ドライタイプのドッグフードなどをお湯につけて、柔らかくしてから与えるようにしましょう。その後は、ミルワームやインコ用のボレー粉、小松菜などのスリ餌を与えることで、栄養失調を回避することができるようになります。point 246 | 1
まとめ
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以上、スズメの餌に関する情報のまとめでした。スズメは基本的に飼育が禁止されているということもあり、餌に関する知識や注意点などはあまりよく知られていません。普段喜んで食べてくれる餌でも、実はスズメの健康に悪いものが多くあります。野生のスズメに餌をあげるときは、できるだけ生米などの体に優しい好物を与えてあげるようにしましょう。