一向に無くならないペットを放棄する飼い主や、様々な理由から殺処分されてしまったペットたち。
福岡市は保健所に収容された猫の新しい家族との出会い場を作るための新制度を開始しました。
その新制度とはどのようなものなのでしょうか?また、他の市ではどのような策が導入されているのでしょうか?
収容された猫をペットホテルへ
保健所から猫を引き取ることはできますが、
「行って苦しむ動物たちを見れない」
「命がかかってるのにそこから選ぶなんてできない、、、」
など様々な理由で飼いたくても保健所に行くのはちょっと、、、と感じる方がたくさんいます。
福岡市では殺処分を無くそうと、保健所以外での出会いの場を作る制度を開始しました。
具体的には、収容された猫を「譲渡サポート店」と呼ばれる施設などに一時的に預けます。
譲渡サポート店は、ペットホテルやボランティア保護団体、ペットサロンなど市内の第一種動物取扱業者をまずは6施設認定し、譲渡先が見つかるまではえさや病気の治療を市側が負担してくれます。
また、飼い主になるにも審査を通らなければいけないなど、保健所同様安易には引き渡しません。
猫の島では全頭不妊手術を
猫の島とも呼ばれる高松市の女木島では、現在全70匹の猫が暮らしています。
島の人口155人に対してここまで猫が増えたのは、島外からの捨て猫や観光客による餌やりが原因とされています。
ここ最近では民家に入って食べ物をあさることから、島に住む全ての猫に不妊・去勢手術を施すことが決定しました。
NPO法人「BONにゃん」、島民らで作るコミュニティ協会、そして獣医師によって実施されます。
手術をするだけでなく、餌の時間と場所を決めて人と猫の共存を目指すといいます。
香川県内では男木島、志々島でもすでに行われた取り組みです。
全国での殺処分数
平成29年度分の環境省の統計によると、
犬の収容数は38511匹、うち11パーセントが飼い主からの引き取りです。
返還数は12226匹、譲渡数が17669匹、
殺処分数が8362匹でそのうち1665匹がまだ幼い子犬です。
猫の収容数は62137匹、うち18パーセントが飼い主からの引き取りです。
返還数はわずか316匹、譲渡数が26651匹、
殺処分数が34854匹でそのうち21611匹がまだ幼い子猫です。
このように全国の犬猫殺処分数は減少傾向にありますが、まだまだゼロには程遠いのが現状です。